イタリア・ローマで私生児として生まれる。貧しい生活の中、ナイトクラブで歌って学費を稼ぎ、国立演劇芸術アカデミーに進学。20年代末頃から映画や舞台に出演し始め、「無防備都市」(45)で世界的知名度を得る。以後、イタリア女性の象徴のような力強い演技を武器に活躍。ロベルト・ロッセリーニ、ルキノ・ヴィスコンティやジャン・ルノワールなど錚々たる監督の作品に出演し、55年のハリウッド進出作「バラの刺青」でアカデミー賞主演女優賞に輝いた。47年にヴェネチア、57年の「野生の息吹き」でベルリンの女優賞をそれぞれ受賞。その後もアンソニー・クインやマーロン・ブランドを相手に、存在感を発揮した。