タイトルにあるナマズとは、外来種のアメリカナマズのことで在来種を駆逐して繁殖した弱肉強食の象徴であり、日本の地方都市を舞台に、若者たちの生きづらさやベトナム人技能実習生との交流を描いた作品。ナマズとは逆に、外から来た人々を力で押さえつける社会の暴力性をドラマに盛り込みながら、パワハラ社員に見えた人間も母の介護などで疲れた一人の人間であることを描き出しており、社会性のある人間ドラマとなっている。
なお、上映後に架乃ゆらさん、松山歩夢さんによる舞台挨拶がありました。
本作の前に撮影した出演作「僕の月はきたない」も同館で上映中の架乃さんは
自分の演じた結衣という役柄を説明されました。
松山さんから見た架乃さんの印象は、最初はクールに見えたが、少しして一緒にはしゃいでくれて打ち解けたそう。
また本日は不在の主人公役の中山優斗さんが現場のムードメーカーだったとか。
松山さんの苦労した点は、最後にお父さんと対面するシーンで、嫌いになりきれないが、でも許したくないという複雑な心境を演じるところだったそう。
また、釣りする時間に作品の構想を考えるらしい監督からは、釣りの動作の演出には力を入れて、普通の演技の時には俳優に対しほぼOK なので逆に心配だったという証言もありました。