ホノルル行きのチャーター便NH1980。大勢の観客が搭乗し、乗組員や空港の関係者たちは誰もが忙しそうに働いている。副操縦士の鈴木和博(田辺誠一)にとって、今回は機長昇格の合否が決まる最終フライトだ。しかし、予定されていた温厚な試験教官から頑固そうな原田(時任三郎)へと変更され、フライト前から鈴木は緊張する。キャビンアテンダントのチーフ・パーサーは山崎麗子(寺島しのぶ)。厳しさでは定評ある彼女に、フライト経験10ヶ月の新人CAの斉藤悦子(綾瀬はるか)や田中真理(吹石一恵)は怯えていた。空港内で観客のクレームに対応するのは、グランドスタッフの木村菜採(田畑智子)たち。案の定、1980便もオーバーブッキングで、一波乱が起こる。整備士の中村(森岡龍)は、先輩整備士の小泉(田中哲司)からせかされながらも、必死で作業していた。そして、フライトが始まった。安全な空の旅を支えるのは、OCC(オペレーション・コントロール・センター)の人々だ。オペレーション・ディレクターの高橋昌治(岸部一徳)は、パソコンが苦手で最新システムに馴染めない。そんな高橋をサポートするのはディスパッチャー(肘井美佳)の役目だった。1980便では問題が続出する。半人前の悦子は乗客からのオーダーを把握できず、失敗ばかり。食後のデザートが切れていることに気がついた真理たちは、必死で手作りのデザートを作り始める……。しかし、もっと深刻な事態も起こっていた。機体に異常が発見されたのだ。しかも、前方には暴風雨の雲が広がっている。慌てる和博を抑えて、原田は冷静に判断を下す。1980便の異変は、直ちにOCCにも伝達された。高橋らは一丸となって、回避の手段を模索する。その結果は、ホノルル行きを断念して、東京の空港に戻ることだった。ひとつの旅が終わる。そして、明日もまた新たな旅へと航空職員は向かう。