題名の「綴り方」は、今の作文ですね。私は苦手でしたね。映画の先生の指導のように、ありのままを書けばいいのでしょうが。
「綴方教室」は、実際の出版物だったことをWikiで知りました。映画のモデルとなった実際の豊田正子(高峰秀子)の作文26篇を掲載して先生(瀧澤修)が出版し、好評を浴びたとのこと。
内容は、四つ木(葛飾区)の貧乏長屋で暮らす一家(定職のない父親、母、弟2人)の暮らしをそのまま作文で表現した。当時は仕事もなかったのですね。久しぶりのごはんをおしんこをつまみながら食べる一家の幸せそうなこと。ごはんのうまさが伝わってくる。最後はお茶碗にお茶(きっと白湯でしょう)を入れて仕上げ。貧乏の定番食卓です。
父親があの弁士の徳川夢声だったとは、母親は清川虹子。
高峰秀子は、当時映画の中と同じ13歳くらい。結構身長は高かったですね。小学校を卒業して工員になりました。芸者にならなくて良かったよ。勤め先は、対岸の煙突のある工場。きっと鐘淵化学工業(カネボー)だったのでしょう。
荒川を挟んだ対岸、東京物語の一家の舞台でした。一度行ってみたい場所です。