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     KINENOTE DATA       前日比
会員数 54,725 0
総鑑賞データ数 7,061,773 985
総レビュー数 932,515 170
鑑賞方法別データ数
映画館 1,833,263 302
レンタル 596,852 18
購入 124,673 7
VOD 558,901 235
テレビ 923,638 118
その他 158,575 22

綴方教室

  • つづりかたきょうしつ
  • ----
  • ----


  • 平均評点

    73.4点(51人)

  • 観たひと

    74

  • 観たいひと

    12

  • レビューの数

    16

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1938
公開年月日 1938/8/21
上映時間 87分
製作会社 東宝映画(東京撮影所)
配給 東宝
レイティング 一般映画
アスペクト比 1:1.33
カラー/サイズ モノクロ/スタンダード
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督山本嘉次郎 
脚色木村千依男 
原作豊田正子 
製作森田信義 
撮影三村明 
美術松山崇 
音楽太田忠 
録音安惠重遠 
編集岩下廣一 
製作主任黒澤明 

キャスト

出演高峰秀子 正子
小高まさる 
水谷史郎 光男
徳川夢声 
清川虹子 
瀧澤修 先生
赤木蘭子 先生の奥さん
三島雅夫 丹野さん
本間敦子 丹野のをばさん
音羽久米子 後妻
山形天洋 梅木さん
伊藤智子 梅木のをばさん

解説

小学四年生だった豊田正子の文集を原作に、貧しい生活の中明るさを失わず綴方に生きがいを求める少女を描くドラマ。監督は山本嘉次郎。出演は高峰秀子、徳川夢声、清川虹子ほか。第15回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第5位。(8巻)

あらすじ

関連するキネマ旬報の記事

2024年3月号

COMING Old Pictures 旧作紹介:「綴方教室」

  • 鑑賞日 2024/05/02

    登録日 2024/05/03

    評点 70


    鑑賞方法 映画館/東京都/国立映画アーカイブ 


    今の作文

    題名の「綴り方」は、今の作文ですね。私は苦手でしたね。映画の先生の指導のように、ありのままを書けばいいのでしょうが。
    「綴方教室」は、実際の出版物だったことをWikiで知りました。映画のモデルとなった実際の豊田正子(高峰秀子)の作文26篇を掲載して先生(瀧澤修)が出版し、好評を浴びたとのこと。
    内容は、四つ木(葛飾区)の貧乏長屋で暮らす一家(定職のない父親、母、弟2人)の暮らしをそのまま作文で表現した。当時は仕事もなかったのですね。久しぶりのごはんをおしんこをつまみながら食べる一家の幸せそうなこと。ごはんのうまさが伝わってくる。最後はお茶碗にお茶(きっと白湯でしょう)を入れて仕上げ。貧乏の定番食卓です。
    父親があの弁士の徳川夢声だったとは、母親は清川虹子。
    高峰秀子は、当時映画の中と同じ13歳くらい。結構身長は高かったですね。小学校を卒業して工員になりました。芸者にならなくて良かったよ。勤め先は、対岸の煙突のある工場。きっと鐘淵化学工業(カネボー)だったのでしょう。
    荒川を挟んだ対岸、東京物語の一家の舞台でした。一度行ってみたい場所です。


  • 鑑賞日 2024/05/02

    登録日 2024/05/02

    評点 75


    鑑賞方法 映画館/東京都/国立映画アーカイブ 


    イキイキとした表情

    イキイキとした表情で、既に子役ではない。
    戦前の非常に貧しい暮らしながら、綴方の才能を拠り所に、前向きに生きる少女の前向きさが希望の光を放つ。


  • 鑑賞日 2024/05/02

    登録日 2024/05/02

    評点


    鑑賞方法 映画館/東京都/国立映画アーカイブ 


    ネタバレ

    『綴方教室』。メインタイトル曲は「村の鍛冶屋」の変奏曲だったのね、何回も見てるのに今更気づく。下校する子供、荷物は頭に乗っけてる。「お土産!」って遊びは流行っていたのかなあ。丹野(三島雅夫)の台詞「ショウゾウ位はありますよ」。ショウゾウって<肖像があるお金>→紙幣のことかなあ。


  • 鑑賞日 2024/03/16

    登録日 2024/03/16

    評点 71


    鑑賞方法 映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


    戦前の生活の様子が勉強になった

    ラピュタ阿佐ヶ谷で特集している『少女時代の高峰秀子特集』で本日まで上映の「綴方教室」。
    初見のため楽しみにしていたはずだが、何故か今朝は「宗方姉妹」を観に行くと誤解したまま映画館に到着。チケット購入で並んでるときにようやく本日観る映画を再確認した体たらくぶり。恥かかずに良かった〜。

    映画は小学6年生を演じる15歳の高峰秀子。少し周りよりデカく見えてしまうのはそのためか?
    単純に貧しいって辛いなぁ、という感想だった。とはいえこの時代が投影されていて勉強になったかな。
    冒頭の通学時に女生徒の多くが頭にカバンや手荷物を乗っけて歩いているのが特に印象的。陽よけ対策なんだろうか。
    戦前の映画はあまり観ないで生きてきたが、社会風俗を学ぶ上でもう少し観てもいいかな、と考えさせられた。

    それにしてもはじめて入ったラピュタ阿佐ヶ谷、画面は小さいが雰囲気のある映画館。
    阿佐ヶ谷の街は前から好きだし、画角の小さな昔の映画を観る時には今後も足を運んでしまいそう。


  • 鑑賞日 2024/03/14

    登録日 2024/03/14

    評点


    鑑賞方法 映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


    ネタバレ

    『綴方教室』。「村の鍛冶屋」が主題歌。ありのままを書くという綴方の掟に従ったのに怒られる小学6年の正子(高峰秀子)、大人の世界は意味不明。鶏をつぶした時のお客さんは榊田敬二っぽい。兎は多摩川梨の木箱で飼う。兎の子は20銭になるそうだが、その用途は?。柏餅で寝る父親(徳川夢声)。


  • 鑑賞日 2023/12/11

    登録日 2023/12/11

    評点 80


    鑑賞方法 購入/DVD 


    製作主任:黒澤明、監督:山本嘉次郎

    4年ぶり2回目の鑑賞。
    1938年キネ旬5位。
    デコちゃんの役は豊田正子。
    作者の自伝である。
    家族にはマー坊、近所の人にはマーちゃんと呼ばれる。
    高峰秀子は14才あたりだが、役は小学6年生、「13才にもなって。」という清川虹子の台詞がある。
    3人いる子供の長女。
    本作では高峯ではなく高峰でクレジット。

    学校のクラスは、女2組。
    男女共学だが、クラスは別。
    男女7才にして席を同じゅうせず、である。

    前半は、滝沢修先生のもと、作文教室が面白可笑しく描かれる。
    彼女の作文(綴方)が雑誌に掲載され皆で喜ぶのだが、父の親方みたいな家の悪口を書いてある部分があるとかで、難しい話になる。
    昭和13年でも誹謗中傷は問題なのだ。
    卓上時計のコチコチ音、雨だれの音、木枯しの吹き荒ぶ音、除夜の鐘の音が、印象深く使われている。

    デ・シーカの「自転車泥棒」は1948年製作だが、その10年前の本作にもエピソードとして出て来る。
    後半は、次第に一家の経済状態が悪化、極貧生活になり、綴方しようにもネタが枯渇してくる。
    最後は、明るく終わってホッとするのだが。
    担任の滝沢先生の腕に、クラスメートの前ひとりすがりつく甘えん坊のデコちゃん。
    小学2年あたりで買ってもらった一張羅の着物が、ちんちくりんの丈だ。
    ワンピースを可愛く着るシーンもあるが、基本着物。
    舞台は、東京葛飾区四つ木。
    荒川の河岸低地、極貧長屋。
    梅雨時の床下浸水のシーンもある。

    清川虹子さんは今村昌平版「楢山節考」で、晩年ではあったがヌードでセックスシーンを演じ、女優根性の極みを見せた。

    「綴方教室」の鑑賞は本屋さんに並んだ黒澤明DVDコレクションで。
    これも東宝の正式DVDはない。
    ユーチューブでアップされてるかな。


  • 鑑賞日 2023/04/15

    登録日 2023/04/16

    評点 74


    鑑賞方法 VOD/YouTube/レンタル/PC 


    私は、パソコン教室

     去年、30年勤めた会社を退社、ダニエル・ブレイク状態です。ハローワークに勧められ、社会勉強も兼ね、職業訓練ということで、3月からパソコン教室に通っています。マイクロソフトスペシャリストという資格を目指しています。今まで全く我流で触っていたので、最初のうちは新鮮でしたが、ワードからエクセルになり、グラフや関数になるとついていけなくなるという有様です。家でも勉強していて、映画を見る時間がなくなっています。1月2月は見れましたが、3月は8本、今月は4本目です。

     高峰秀子は小さくてもすぐに彼女とわかります。母親が清川虹子、父親は徳川無声で、弟が二人います。綴り方、作文ですね。滝沢修の先生に注意を受け、メキメキと才能を発揮していきます。とはいえ、成功談ではなく、貧しい中を作文を書くという、好きなことをして乗り越えていくというのが、テーマなのです。

     時は1930年代、場所は東京の下町。当時の貧しさに息苦しくなってきます。キリスト教に救いを求めた母親など、何とも言えません。自転車を盗まれ、職が無くなり、追い詰められた一家は、かろうじて正月を越します。その日暮らしでどこまで持つのだろうと心配していると、父親の仕事が決まり、高峰も学校を卒業して働くことになるのです。

     作品的には、とても傑作と呼ばれるものとは思われませんが、この作品ほどハッピーエンドが似合うものはありません。良かった、本当に良かったです。

     戦前であろうが、戦後であろうが、日本の歴史は庶民が作ってきました。その庶民の暮らしに、徹底的に寄り添った点を評価します。

     私などもその庶民の最たるものですが、彼女が乗り越えていったように、5月までパソコン教室でがんばり、資格を得て、新たな職に就きます。


  • 鑑賞日 2022/07/31

    登録日 2022/08/07

    評点 50


    鑑賞方法 映画館/東京都/国立映画アーカイブ 


    昭和13年の極貧生活

    小学四年生の豊田正子さんの作文を山本嘉次郎監督が、“子役”の高峰秀子主演で映画化。昭和13年公開なので、戦前の極貧生活が描かれるが、あまりに時代が違い過ぎて、ピンと来なかった。高峰の両親に、徳川夢声と清川虹子。高峰の“綴方”を教え、励ます教師に滝沢修。


  • 鑑賞日 2022/07/31

    登録日 2022/07/31

    評点


    鑑賞方法 映画館/東京都/国立映画アーカイブ 


    ネタバレ

    『綴方教室』。1938年製作。葛飾区四つ木に暮らす小学6年生の豊田正子(高峰秀子)。綴方は見たことを正直に書く。でも正直すぎるのもいけない。兎の子は20銭で売れる。お団子ひと串1銭。街角に「サロメチール」の琺瑯看板。店舗に「人情紙風船」のポスター。荷物は頭に乗せて。○○さん、お土産っ!。


  • 鑑賞日 2009/02/12

    登録日 2021/05/22

    評点 75


    鑑賞方法 映画館/東京都/神保町シアター 


    継続は力

    小学校教師が教え子豊田正子の作文26篇を収録出版したものを映画化した作品で、東京の荒川沿いの下町の貧乏長屋に暮すブリキ屋一家の小学6年生の長女の正子が家の事や、近所の人々の事などを通じて当時の暮しや人情の機微を描いています。
    苦しかった生活も、父が常用工になり収入も安定し、芸者に売られる話は立消え、母は教師に借金を返済します。
    卒業写真に納まる正子、やがて工場に通うようになります。

    子供の正直な眼で見た綴方は、ドキュメンタリーの狙うところと同様で、現地ロケに重点を置いた撮影とあいまってリアリズム感のあるセミドキュメンタリー作品として成功していると思われます。
    ドラマ的要素の全くない平凡な日常生活を綴っているだけですが、ユーモアもあれば教育や社会への批評もしているところもあって侮れないものがあります。
    まだ幼さの見える高峰秀子が正子を演じていて、屈託のない演技が暗くなっても仕方ない映画に救いを与えているところは、彼女が名子役だった所以かもしれません。