ニューヨークにある芸能専門学校。音楽、ダンス、演劇の3つのカリキュラムを主体とするこの学校で、その秋、新学期を控えて、連日、入学試験が行なわれていた。そんな中には母に伴われた内気な少女や、ガールフレンドを連れだってくる青年など、さまざまな若者たちが希望と不安をみなぎらせていた。厳しいオーデションに合格した者たちが登校する。スラム街育ちのココ(アイリーン・キャラ)は美声の持ち主だ。おしゃベりのリサ(ローラ・ディーン)はダンス科である。音楽に才能を見せるブルーノ(リー・キュレーリ)は音楽科へ入学した。それぞれが、自分の志に従い励んでいる中、ココは、ダンス科のリロイに惹かれた。しかしリロイは、2学年になった時、ヒラリー(アントニア・フランチェスキ)という新入生の金持ち娘に恋をするようになる。一方、ダンス科のリサは、主任から才能がないからやめるように言われ、ショックのあまり自殺まで考える程悩むが、演劇科に移ることで再出発をめざした。第4学年を迎えココの身にも思いがけない事件がおきる。外国の映画製作者だと名のる男に、スクリーン・テストを申し込まれ、その気で出かけるが、それは罠で彼女はポルノ雑誌のモデルをやらされる羽目になってしまう。また、プエルトリコ人で演劇科の青年ラルフ(バリー・ミラー)はナイト・クラブで注目されるようになってから、いい役者になるという志を捨てはじめていた。そんな彼に、同じ科のモンゴメリー(ポール・マックレーン)が忠告する。ラルフは彼の言葉ではじめて自分の愚かさを知る。やがて、彼らも卒業式を迎える。リサ、ココ、モンゴメリーはソロで、リロイはダンスで、ブルーノはピアノで卒業生の大合唱に参加している。これから彼らの本当の意味でのスタートがあるのだった。