幼いころから車椅子生活のジョゼ(声:清原果耶)は、趣味の絵と本と想像の中で、自分の世界を生きている。そんな彼女はある日、坂道で危うく転げ落ちそうになったところを、大学生の恒夫(中川大志)に助けられる。海洋生物学を専攻する恒夫は、メキシコにしか生息しない幻の魚の群れを実際に見るという夢を追いかけながら、バイトに明け暮れていた。ジョゼとふたりで暮らす祖母・チヅ(松寺千恵美)は、恒夫にあるバイトを持ち掛ける。それはジョゼの注文を聞いて、彼女の相手をすることだった。ひねくれていて口が悪いジョゼは恒夫に辛辣に当たり、恒夫も我慢することなくジョゼに真っすぐにぶつかっていく。こうしてふたりの心の距離は縮まっていき、ジョゼは夢見ていた外の世界へ、恒夫とともに飛び出す決意をするが……。