鹿児島県の生まれ。2007年の夏、地元のゲームセンターでスカウトされて芸能界入り。翌08年、諸星大二郎の漫画を実写化した日本テレビの深夜ドラマ『栞と紙魚子の怪奇事件簿』第6話にゲスト出演して、女優デビューを果たす。同年5月には、同時公開された「同級生」と「体育館ベイビー」で映画初出演。さらに6月にはBS-i(現・BS-TBS)の『東京少女』に主演し、9月のフジテレビのスペシャルドラマ『なでしこ隊/少女たちが見た“特攻隊”・封印された23日間』と、12月からの連続ドラマ『赤い糸』に出演するなど活躍した。またこの年には、約1万7千人の中から“ミスマガジン2008”のグランプリに選ばれ、全国高校ラグビーフットボール大会のイメージキャラクターもつとめている。『赤い糸』ではドラマの前に先行公開された同題の映画版にも出演した。桜庭の存在が話題を呼んだのは、09年公開のアニメーション映画「サマーウォーズ」で、ヒロイン・篠原夏希の声を担当してからだろう。主人公の少年を全世界を巻き込む大騒動へと誘う上級生の少女を、芯の強さを感じさせる声で見事に演じた。同年にはテレビ朝日の“第8回21世紀新人シナリオ大賞”のドラマ化『ゴーストタウンの花』、NHK『ふたつのスピカ』にも主演し、その面立ちのはっきりとした美少女ぶりも広く浸透。翌10年、愛媛県の町を舞台に、成海璃子演じる高校の書道部部長が書道パフォーマンスで町おこしをしようとする「書道ガールズ!!/わたしたちの甲子園」に、書道部のムードメーカーでもある副部長役で出演。さらには杉田成道監督「最後の忠臣蔵」に、大石内蔵助の遺児であるヒロイン・可音で出演し、役所広司演じる主人公・瀬尾孫左衛門に育てられ、孫左衛門に対して父親代わり以上の好意を寄せて心が揺れる、心情表現が難しい武家の娘を熱演した。杉田監督に発声練習から着物での立ち振る舞い、大石家のお嬢様としての威厳ある雰囲気を叩き込まれた彼女は、この作品で女優として開花するとともに大きく注目された。その演技によってキネマ旬報賞、ブルーリボン賞、報知映画賞の新人賞にも輝いている。09年より、同じ事務所に所属する高月彩良、松山メアリらとともにガールズユニット“bump.y”を結成し、グループとしてTBSのネット配信ドラマ『bump.y』に主演するほか、音楽活動も行なっている。