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レンタル 597,244 16
購入 124,974 6
VOD 563,723 170
テレビ 926,321 89
その他 159,025 19
鑑賞日 2025/04/08  登録日 2025/04/08  評点 82点 

鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 
3D/字幕 -/-
いいね!レビューランキング -位

スポットが当たらなかったらスポットの下に飛び出せばいい!

『わたしにふさわしいホテル』
The Hotel of my Dream
2024
murmur

「スポットが当たらなかったら
スポットの下に飛び出せばいい」

「クリスマスに正論は聞きたくありませ〜ん」

「私の人生、小説書いてる私が主人公なの!だから私は私の夢を叶える!」

「どうせ盗むなら売れっ子以外の本もちゃんと読め!犯罪者のくせして世の中の物差しに従ってんじゃねえよ!」

川端康成が林芙美子に送った弔辞を思い出した。『故人は、文学的生命を保つため、他に対して、時にはひどいこともしたのでありますが、しかし、後二、三時間もすれば、故人は灰となってしまいます。死は一切の罪悪を消滅させますから、どうか故人を許して貰いたいと思います』

この映画で描かれている時代は昭和、後半で自動車電話が普及し始めた頃なので1975年から1980年頃。林芙美子は1930年代から1950年代の作家だから全く時代が違うが主人公の不遇に負けないバイタリティは林芙美子を思い出させる。

林芙美子の原動力も悔しさと反骨精神で主人公中島加代子(のん)と共通している。

相田大樹というペンネームで新人賞を受賞した加代子だったが文壇の大御所・東十条宗典(滝藤賢一)の酷評で風向きが変わり売れない作家となってしまう。

加代子は山の上ホテルに缶詰になっている東十条の執筆を妨害して自分の短編が掲載されるように奇想天外な妨害工作を企む。

ペンネームを変えて再デビューした加代子の前に再び東十条が立ち塞がるのだが、、、

・滝藤賢一さんはほっそりしていて昭和の文豪には見えない。悪役なのに良い人にしか見えない。東十条役は江守徹さんとか中尾彬さんあたりがハマりそうだけど。西岡徳馬さんあたりも良さそうだけど『SHOGUN』とスケジュールが重なったのかも知れないな。

・のんさんは八方破れで口八丁のキャラクターを好演。

・原作では男性のカリスマ書店員が女性に変更され橋本愛さんが演じて『あまちゃん』以来の共演が見られた。

・ゴージャスというよりシックな山の上ホテルがたっぷり見られて嬉しかった。