小西(萩原利久)は思い描いていた大学生活とはほど遠い、冴えない毎日を送っていた。学内唯一の友人・山根(黒崎煌代)や銭湯のバイト仲間・さっちゃん(伊東蒼)とは、他愛もないことでふざけあっていた。ある日の授業終わり、お団子頭の桜田(河合優実)の凛々しい姿に目を奪われる。思い切って声をかけると、拍子抜けするほど偶然が重なり急速に意気投合。会話がはずむなか、毎日楽しいと思いたい、今日の空が一番好きと思いたい、と桜田が何気なく口にした言葉が胸に刺さる。その言葉は、奇しくも、半年前に亡くなった大好きな祖母の言葉と同じで、桜田と出会えた喜びにひとり震える。ようやく自分を取り巻く世界を少しだけ愛せそうになった矢先、運命を変える衝撃の出来事が二人を襲う。