不思議な靴に導かれた記憶の一部が欠けた女性を描いたバイオレンス作品。
舞台挨拶で監督が特殊メイクの人とわかる。
また、『積むさおり』は認識していましたが、『血を吸う粘土』の監督でもあるとのことで、ユルホラーな感じの監督だと思いました。
なお、監督と黒沢あすかさんは夫婦とのことでした。
黒沢さんは事故で記憶の一部が無くなった不動産屋のスタッフを演じます。
その黒沢さんが、ある初老のお客さんを担当するのだが、というストーリー。
結果からいうと黒沢さんは殺し屋で、そのお客さんに狙われていたというもの。
無くなった記憶を呼び起こすきっかけが謎の靴。
その靴が黒沢さんの幻視のような感じで不安ホラー的な要素にもなっている。
ただ、怖いというより汚い感じで、履きたいとは思いません。
それと靴人間は舞台挨拶で言われるまで、それが何かまったくわからなかったです。
特殊造形物が凝っているのはわかります。
ただ、ストーリーは物足りなさがある作品でした。
さて、この日は舞台挨拶付き。
監督、黒沢さん、石澤さん、川添さん、三土さんが登壇。
1年半前の撮影とのこと。
一昨年の11月くらいに企画をたてたと監督からありました。
普段は特殊メイクのスタッフとして携わってきて、もし自分がやったらどうなるか。
クリーチャーを以前描いていて、靴を描いていたのでそれにした。
また、靴をはくときに毎回顔に見えたとのこと。
シチュエーションで履き替えるようなところが、着想のきっかけとありました。
黒沢さんとは10作くらいやっていて、監督の描きたい世界観と黒沢さんがマッチしており、信頼しているとありました。
黒沢さんから、確実に台詞を届けることにしたとありました。
石澤さんから脚本の印象は理解できず不思議な印象。
自分の役は普通のおばちゃんと思っていたら、面白い設定になっていた。
川添さんから、撮影当時は靴だったそうで、最近変わったとのこと。
あすかさんが山走るんだ、と思ったそうです。
自分の潜在意識が何か気になったとありました。
三土さんから、こんな役をやったことがないので不安だったそうです。
監督からザ殺し屋より、そういう風に見えない人で、三土さんを選んだそうです。
石澤さんは丸い感じの方で書いたそうでマッチしたとのこと。
撮影は5日間とのこと。
黒沢さんからピストルを持つとか好きで、山とかアクションができていきいきしていたとありました。
石澤さんは特殊メイクとか見たことがなく、靴が動いているのをみて凄いとありました。
靴を動かすのに3人がひれ伏してワイヤーを引っ張っていたと監督からありました。
誠ハウジングの下が工房になっていて、靴人間がいたと川添さんからありました。
滑りは造形物の気持ち悪さを出すのに使い、音にこだわっている。
うどんとかしらたきを使っているとありました。