2024年独立系作品の全米興収1位を記録したとは思えないような地味な映画。派手さはないが白塗りのニコケイや不穏な空気感に包まれた正統派悪魔崇拝映画だった。序盤の登場からいずれこの上司の家族が狙われるんだろうなとは思っていたが、まさかそれがニコケイじゃなく主人公の母親だったとは。これは予想できなかった。
そう言えば、ニコケイの部屋にT.REXの「スライダー」のポスターが貼ってあったり、「ゲット・イット・オン」の歌詞が出て来たりエンディングテーマもそれだったりするのはマーク・ボランも魔術師に魂を売ったという言説からの引用なのだろう。ルー・リードのポスターもあったが彼と悪魔の関係は聞いたことがない。