男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

KINENOTE公式Twitter

     KINENOTE DATA       前日比
会員数 54,729 2
総鑑賞データ数 7,064,650 558
総レビュー数 933,094 122
鑑賞方法別データ数
映画館 1,834,126 155
レンタル 596,906 11
購入 124,720 7
VOD 559,557 124
テレビ 924,129 83
その他 158,642 22

ナミビアの砂漠

  • なみびあのさばく
  • ----
  • ----
  • 平均評点

    71.3点(406人)

  • 観たひと

    536

  • 観たいひと

    33

  • レビューの数

    86

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 2024
公開年月日 2024/9/6
上映時間 137分
製作会社 「ナミビアの砂漠」製作委員会(企画製作:ハピネットファントム・スタジオ/制作プロダクション:ブリッジヘッド=コギトワークス)
配給 ハピネットファントム・スタジオ
レイティング PG-12
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
カラー/サイズ カラー/スタンダード
メディアタイプ ビデオ 他
音声 5.1ch
上映フォーマット デジタル

スタッフ

監督山中瑶子 
脚本山中瑶子 
製作小西啓介 
崔相基 
前信介 
國實瑞惠 
プロデューサー小西啓介 
小川真司 
山田真史 
鈴木徳至 
撮影米倉伸 
美術小林蘭 
装飾前田陽 
音楽渡邊琢磨 
録音小畑智寛 
リレコーディングミキサー野村ミキ 
照明秋山恵二郎 
編集長瀬万里 
スタイリスト高山エリ 
ヘアメイク河本花葉 
協力プロデューサー後藤哲 
制作主任宮司侑佑 
助監督平波亘 

キャスト

出演河合優実 カナ
金子大地 ハヤシ
寛一郎 ホンダ
新谷ゆづみ イチカ
中島歩 東高明
唐田えりか 遠山ひかり
渋谷采郁 葉山依
澁谷麻美 吉田茜
倉田萌衣 瀬尾若菜
伊島空 三重野
堀部圭亮 林恒一郎
渡辺真起子 林茉莉

(C)2024『ナミビアの砂漠』製作委員会

場面

予告編


     

解説

「あみこ」の山中瑶子が第77回カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞を女性監督として最年少で受賞した長編映画。ホンダと同棲しているカナは、クリエイター・ハヤシとの関係を深めていくうちに、彼を重荷に感じ始める。カナ役は「あんのこと」の河合優実。出演は、「サマーフィルムにのって」の金子大地、「せかいのおきく」の寛一郎。

あらすじ

21歳のカナ(河合優実)にとって将来のことを考えるのは退屈で、自分が人生に何を求めているのかさえ分からなかった。何に対しても情熱を持てず、恋愛ですらただの暇つぶしに過ぎない。同棲している彼氏のホンダ(寛一郎)は、家賃を払ったり料理を作ったりして彼女を喜ばせようとしてくれる。しかし、自信家のクリエイター・ハヤシ(金子大地)との関係を深めていくうちに、彼の存在を重荷に感じ始め……。

関連するキネマ旬報の記事

2025年2月号増刊

日本映画ベスト・テン:

2024年10月号

REVIEW 日本映画&外国映画:「ナミビアの砂漠」

2024年9月号

巻頭特集 河合優実の時代はもう、はじまっていたんだ。 フォトストーリー 「河合優実の時代はもう、はじまっていた!」ことを物語るみじかいアルバム:PART 2 山中瑶子監督「ナミビアの砂漠」が語る河合優実

UPCOMING 新作紹介:「ナミビアの砂漠」

キネマ旬報増刊 キネマ旬報NEXT Vol.57 藤ヶ谷太輔「傲慢と善良」

IN THE MOOD FOR CINEMA:ヘル日本をサバイブする若者たちの肖像 「ナミビアの砂漠」

  • 鑑賞日

    登録日 2025/04/04

    評点 40


    鑑賞方法 選択しない 


    退屈な物語の見どころはカメラワークと編集、河合優実の演技

     観終わって制作意図がよくわからなかったので公式サイトを覗いたら、生き甲斐も自己肯定感もなく将来に希望も持てない女の子の悶々とした毎日を描く物語らしい。
     もっとも、世の中も人も舐めてテキトーに生きている自分勝手な女の子の意味のない日々を描いているようにしか見えず、同棲相手も新しい恋人もこんな女の相手を良くしているなという感想しか浮かばず、セックス目当てだとしても普通の男なら願い下げ。そもそもこんな女のどこに魅力を感じたのか? というくらいにリアリティがない。
     女の方も頭で考えたステレオタイプな落ち零れで現実感に乏しく、台詞や行動にリアリティがない。
     仕舞いに女は精神を病んでカウンセリングを受けるが、精神的な悩みと甘えとを混同しているようにしか見えず、本作の主人公からは何も得るものがない。
     中国人と日本人との混血ということでアイデンティティの不確かさを持ち出しているが、最後に人と人とは分り合えないのが当たり前という結論に導くには安直な設定。
     それでもカメラワークと編集には才気を感じさせるものがあって、退屈な物語を河合優実の演技でそれなりに見せている。
     劇中、主人公がスマホで見ているのはナミビア砂漠の水飲み場のライブ映像。(キネ旬2位)


  • 鑑賞日 2025/03/16

    登録日 2025/03/19

    評点 69


    鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/PC 



    冒頭、喫茶店での会話で、周りの猥談の方が音量がでかくなるという演出で、おっと思ったが、それ以後は80年代のインディーズ映画を見ているような既視感を感じた。
    そしてほとんどのセリフが、リアルを狙っているのかもしれないが、普通過ぎて全く面白くない。
    主人公のカナは、不器用ながら自分に正直に、自由に生きている感じ。
    あまり感情を表に出さないが、印象的なのは男に対してはひるまず、男の言葉を使って怒りを爆発させる。
    そう、この映画は全体的に男性憎悪のテーマが強烈に感じられる。
    確かにカナにも平気で男を裏切ったりする酷いところもあるが、精神的に未熟なアーティスト気取りの男や、冒頭の公共の場で猥談に象徴される男社会に対してその怒りは説得力がある。
    違和感を感じるのは、それなのにあたかも自分の方が悪いのではないかと考えているかのようにカナがカウンセリングを受けるところ。
    しかもそれを機会に、(わかりやすく焚き火を飛び越えさせたりして)カナがあたかも成長したかのようになっている展開が解せない。
    カウンセリングして自分をかえりみる必要があるのはむしろ男たちの方だろう。
    あのカウンセラーの女の話し方も、こちらをバカにしているようで不快。
    料金の安い所を紹介すると言っていたので、安いカウンセラーはこの程度にひどいと意図したものなのか?

    カナの職場の後輩の女の子が今作では一番面白い。
    あと、シナリオを描いている男にカナが、お前がこんな事を偉そうに言える資格あるのか?的な事を言うのがなかなか刺さった。


  • 鑑賞日 2025/03/16

    登録日 2025/03/16

    評点 50


    鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 



    主人公に一瞬も感情移入できない。
    出てくる男たちがとにかく謝っている。


  • 鑑賞日 2025/03/16

    登録日 2025/03/16

    評点 50


    鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/PC 


    「今後の目標は生存です」 ネタバレ

    脱毛サロンのスタッフとして働く21歳のカナは、不動産会社で働くホンダと同棲している。ホンダは全てにおいて怠惰なカナの面倒をよくみていたが、カナはクリエイターのハヤシとの関係も密かに楽しんでいた。やがてカナはホンダの部屋を出てハヤシと同棲を始めるが、個人の生活も守りたいハヤシと、気分屋で退屈を嫌うカナはお互いに苛立つことが増えていく。ある日些細なことでケンカになり部屋を飛び出したカナは階段から落ちてケガをし、車椅子生活となる。ハヤシは謝り、仕事を辞め甲斐甲斐しくカナの面倒をみるようになって2人は仲直りするが、ケガが治ってもハヤシに甘え続けるカナは、ハヤシに嗜められる。カナは仕事に復帰するが、彼女がいない間に若いスタッフが入っていてカナの下につけられる。職場から出たカナをホンダが待ち伏せしていた。ホンダが出張先で上司に連れられ性風俗店に行ったことでカナが出て行ったのだと思ったホンダは再度カナに傷つけたことを謝る。カナがホンダが出張中に中絶したと嘘をつくと、ホンダは泣きながら謝り、カナも涙を流す。
    部屋に戻るとハヤシが小説の執筆をしていた。ニートの男が赤ん坊を拾って育てる話だと聞いてカナは、胎児のエコー画像を放って罪滅ぼしのつもりかと問う。それは引越の時にハヤシの荷物から見つけたものだった。この写真は何で相手は誰だと問い詰めるカナに、ハヤシはもう忘れていたしカナには関係ないことだと言って彼女をキレさせる。
    やがてカナは職場をクビになる。こんなところにいつまで通っても脱毛は終わらないと客に言ってしまったのだと言う。「日本は少子化と貧困で終わっていくから、今後の目標は生存です。私おかしいかな?」「私働かなくていい?私の分まで働いて。私はもう何もしないことに決めたの。」

    こんな女のどこがいいのか全く理解できないなと思って観ていた。中の人は河合優実なので見た目はいいが、彼女にするには性格が酷すぎないか。それとも男にとってはこういう女が魅力的に映るのだろうか。脱いだ服や飲食した残骸を片付け、出張前には料理を作って冷凍までするホンダ。小虫の存在さえ許さなかったハヤシの部屋も、カナが暮らし始めるとあっという間に荒れていく。そこは荒涼とした空間に変わり、まるで砂漠のようだ。日々行き当たりばったりにただ退屈を避けて暮らしているように見えるカナは、ホンダが言うように「傷つきそうになるとそれを心の奥底に閉じ込めていた」のだろうか。友人の話を全く聞いていないカナ。自分はキレまくるくせに男に大きな声を出されると怯えるカナ。自分がぶん投げたものやわざと落としたものを男に拾わせようとするカナ。彼女の怒りスイッチがどこにあるのか他人には分からない。彼女のことを「よく理解している」と自認していたホンダでさえも。カナの感情の起伏の原因が親(特に父親)にあるらしいことが示唆されるが、何でもトラウマのせいにして説明をつけるやり方は私はあまり好きではない。(関係ないが、カウンセラーの女の舌足らずな喋り方が死ぬほど嫌い。)

    男にしろ女にしろ、こういう人間と暮らすのはストレスしかないし私なら御免だ。自分がカナ側でも、人との関わりは極力避けると思う。カナはもちろん、彼女との関係を切れないホンダもハヤシも、みんな病んでるな…。


  • 鑑賞日 2025/03/15

    登録日 2025/03/15

    評点 75


    鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ 


    不安定すぎて怖い

    山中瑶子監督です。ずっと不安定。やることなすこと不安定。新しいオトコと同棲始めてからますます不安定。どうなるかと観てて不安になるも、なんとか乗り切ったのか。見捨てず支えるオトコ。良かった。


  • 鑑賞日 2025/03/15

    登録日 2025/03/15

    評点 60


    鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル 


    ナミビアの砂漠ってコールマン・スコップの事?

    脚本も務めた山中瑶子監督の長編デビュー作と言う事ですが、どうも哲学的な方の様で能天気な自分には理解不可能な作品でした。

    双極症なのかメンヘラなのか自己中で攻撃的な女性を描いた物語。 なんでも監督のデビュー作「あみこ」を観た高校生の河合優実さんが「必ず女優になるので、監督の映画に出演させてください」との直筆手紙で直訴したんだそうです。 そして二人にとっては完成度の高い作品と言う事です。

    カナだけを見ていれば、河合優実さんの演技力も有ってメンヘラな女性として解らなくも無いですが、ホンダとハヤシが理解出来ません。 ホンダは無視されて泣き崩れるほどの魅力をカナの何処に感じていたのか。 ハヤシにしてもあれ程までに暴力的なカナとよく暮らしていけるなと思います。 そしてこれからも続けて行けるのかと。
     
    私としては色々な意味で一番見たくない河合優実を見てしまった感じです。 彼女の魅力を1ミリたりとも感じませんでした。 河合優実さんの為に書いた脚本なのだそうで、つまりは当て書きです。 山中瑶子さんの眼には彼女がどの様に映ってどの部分を表現したかったのか聞いてみたいです。

    一つ勉強に成ったのは「パンダアリ」。 これはチョッと孫に教えてあげたいです。 でもナミビアの砂漠(ナミブ砂漠?)とオリックスは物語と何か関係が有ったでしょうか?


  • 鑑賞日 2025/03/13

    登録日 2025/03/14

    評点 68


    鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ 


    世相は写している

    河合優実は自然な演技ができすぎで
    ややバイプレイヤー的
    何かを喪失というよりも何をつかんでよいか分からないという
    世の中、特に日本の世情
    ともかく男が情けなさすぎる
    ジェンダーレスといいつつ男と女は明らかに違う
    ステレオタイプにではないが


  • 鑑賞日 2025/03/13

    登録日 2025/03/14

    評点 65


    鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ 


    なにもない ネタバレ

    彼氏に邪魔者扱いされて「映画でも見てれば?」という問いに「映画なんかみてどうすんのよ〜」という会話。あるいは都庁の展望で「こんなところで働きたくないね」とか、その帰りに彼氏の友達の財務省エリートとすれ違うときの会話など。これらのシーンで主人公のカナは極めて微妙な表情、ある意味危険な表情で応じる。彼氏の家族とキャンプに行くシーンもそうだ。河合優実さんはこのあたりの表情をうまく作る。すごい。

    正直言うと還暦を過ぎた自分には及びもつかない創造性に圧倒される。よくわからないという感覚。しかし我々の時代にも無意味に異性と過ごす時間はあった。この映画の無気力感や浮遊感もあったと思う。しかし明らかにこの国は病に侵されていると感じさせる。

    カナに屈する男性陣も然り。別れられて上下座してまでカナを求める元彼(イケメンの不動産屋)と、クリエイターと称する今彼。彼はカナを圧倒しようとするが、自ら躊躇する。「あ、ごめん、おれ無理だわ」という姿勢にカナが切れる。こうした不安定な心理をカメラがブレながら追う。人物の背中を追いかけるカメラ。

    堕胎する子供をめぐり、格闘技のようにあらまりあうふたりを隣の家の女性が冷静に聞いている。「日本は少子化と貧困で終わっていく」というセリフの先に、ラストシーンで示されるナミビアの砂漠がある。なにもない砂漠に小さなオアシスがある。そこに無関心を装う動物が水を飲みに集まる。

    ナミブが「なにもない」という意味だと知ると、この映画の本当の言わんとすることがうっすら伝わってくる。

    山中瑶子監督の才能に驚く。これからの活躍に期待したい。


  • 鑑賞日 2025/03/13

    登録日 2025/03/13

    評点 80


    鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 



    自分勝手で人の尊厳なんか露ほども気に掛けない癖に自分の傷つき易さには人一倍敏感で気に入らなきゃ暴力も辞さない傲慢なクソ女が徹頭徹尾一切ブレない小気味良さの河合優実を堪能する映画。しかし腰抜かすくらい巧いな。河合優実を本気で嫌いになりそうになる。しかしまあ、手作りハンバーグを寝取った男に喰われてしまう寛一郎が実に不憫でならない。怒鳴り声は佐藤浩一そっくりなのにな。なのにな?


  • 鑑賞日 2025/03/12

    登録日 2025/03/13

    評点 78


    鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/テレビ 


    まさに、河合優実まつりともいうべき作品 ネタバレ

    ナミビアの砂漠
    映画にはどんな形があってもいいとは思っているものの、報告書を書く仕事を長らくやってきたこともあって、言葉にはこだわりがある。故に、シナリオは、一言一句に心血を注ぐべきだし、構成も映画的省略などをぎりぎりに追い詰めて、骨格をしっかりと決めたものが好きである。したがって、起承転結もメッセージもはっきりしない本作品は元来認めたくない。しかし、主演の河合優実と監督山中瑶子の二人の若い女性の共闘によるリアル感には圧倒された。   
     カナは怠惰で家事も家賃の支払いも同棲相手任せ、他に興味ある男ができれば平気で嘘をつき乗り換える。自由気ままに暮らしているのに、そんな自分にも苛立っている。さらに、気に入らないと暴力衝動を抑えきれない。言ってみれば、「最悪」の女がスクリーンに息づいている。まさに、河合優実まつりともいうべき作品である。女優の形は、桃井かおり、秋吉久美子といったどの役においても彼女たち自身が存在する、役を自分に引き寄せるタイプと大竹しのぶのような憑依し、役になりきるタイプに大別されると考えるが、河合優実はそのどちらでもない。まるで、実際の生活を盗撮しているかのように、肉体を含めまさに「そこにいる」のである。これは相当に凄い。カナが相手の話を聞いていない感じのリアルさには笑いそうになった。職場にせよ、ハイソな場所にせよ、どこにも居場所はない感じもよく伝わる。もちろん、それを引き出す環境を作り(監督のオリジナルシナリオ)、切り取った監督山中瑶子の凄さも相当なものだとは思う。
     優しさだけで退屈なホンダはともかく、いいところのお坊ちゃんで、才能にも恵まれているようなハヤシが、おそらく今まで経験したことのない女との暴力を含む壮絶な日々に、「もう無理」と言いながら、別れない展開もすごく面白い。後、カナはカウンセリングに通っているものの、僕には自分の気ままさを病気のせいにして、自己肯定しているようにしか思えない。もちろん、どこに精神的な問題に該当するのかの線引きは難しいとは思うけれど。
     ともかく、自分にとって、苦手なジャンルの作品でありながら、ここまで面白くみられるとは驚いた。後、河合優実については、大河ドラマとか大作映画の拘束のなかで、いかに自分が出せるかという部分も見てみたい気がする。