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     KINENOTE DATA       前日比
会員数 54,723 0
総鑑賞データ数 7,049,001 541
総レビュー数 930,067 101
鑑賞方法別データ数
映画館 1,829,151 157
レンタル 596,658 7
購入 124,520 6
VOD 555,784 126
テレビ 921,775 101
その他 158,315 12

愛は静けさの中に

  • あいはしずけさのなかに
  • Children of a Lesser god
  • Children of a Lesser god

amazon


  • 平均評点

    69.9点(141人)

  • 観たひと

    254

  • 観たいひと

    13

  • レビューの数

    31

基本情報

ジャンル ラブロマンス / ドラマ
製作国 アメリカ
製作年 1986
公開年月日 1987/3/21
上映時間 119分
製作会社 パラマウント作品
配給 パラマウント=UIP
レイティング 一般映画
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ
メディアタイプ
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

キャスト

解説

聾学校に赴任してきた教師が、聾唖者の女性と愛し合いながら教師として献身する姿を描く。マーク・メドフの舞台戯曲をメドフ自身とヘスパー・アンダーソンが脚色。製作はバート・サガーマンとパトリック・パーマー、監督はランダ・へインズ。撮影は「刑事ジョン・ブック 目撃者」のジョン・シール、音楽はマイケル・コンヴァーティノ、プロダクション・デザインはジーン・キャラハン。出演は、本作品でアカデミー賞にノミネートされたウィリアム・ハートと、同主演女優賞を受賞したマーリー・マトリンほか。

あらすじ

ジェームズ・リーズ(ウィリアム・ハート)は、片田舎の聾唖者の学校に赴任して来た。11年生の7名の生徒を受け持つことになったリーズは、彼らと対面した後、食堂でサラ・ノーマン(マーリー・マトリン)という若く美しい女性を見かける。校長(フィリップ・ボスコ)の説明によると、サラは5歳の時からここで学び、昔は優秀な生徒だったが、今は学校掃除係をしているという。彼女に興味を抱いたリーズは、自分の殼に閉じこもろうとするサラを根気強く説得していく。イタリアン・レストランで食事をした際、聞こえるはずのない音楽に合わせて踊るサラの姿を見たリーズは、かたくなに心を閉ざし続ける彼女をなんとか救いたいと、遠路はるばるサラの母(パイパー・ローリー)を訪ねる。そして、サラの姉の男友達とデートをするほどだった彼女が笑い者にされるなどして、心を閉ざしてしまったことを知る。その事実をサラにぶつけたリーズは、彼女から、かつて姉の作ったリストの順番に従って男友達に求められるまま体を与えたことをうち明けられた。思いもかけぬ告白に心みだされつつも、サラを愛していることを知ったリーズは、人目をしのんで1人プールで裸で泳ぐサラのもとにいき、愛を告白、プールに飛び込んだ。そして2人は、水深き沈黙の世界で、かたく抱き合うのだった。父兄会の席で、日頃の教育の成果を披露し、生徒達と手をとって喜ぶリーズ。そんな姿に嫉妬し興奮したサラは手に5針も縫うけがをしてしまう。校長に強く叱責されたリーズは、サラと一緒に暮らすことを決意する。サラと順調な同棲生活を続けていたある日、リーズは思わず彼女に自分の名前を呼んでくれるように語ってしまう。かなわずとも遠き願いである禁句の一言を発したリーズの目の前で、心なしかサラは悲しそうだった。ある日、パーティで、経済学者で数学の天才の女性聾唖者マリアン・レッサー(リンダ・ボブ)に出会ったサラは、自分が無能力であることを痛感し、自分を哀れんで一緒に暮らしていると興奮してリーズに言い放つと、泣きながら夜の街に飛び出していった。何日たっても母の許から戻ろうとしないサラを気にかけてリーズは、大学にいく資金を貯めるため美容院で働いていた彼女を窓越しに見ると、その場を立ち去った。家に帰り、リーズが来たことを母から聞いたサラは、卒業パーティで生徒達と別れの挨拶を交わすリーズの前に現われた。愛し合いながら離れ離れになった2人は自分のいたらなさを認め合い、永遠に手をとり合って生きることを、強く、それぞれの心に誓うのだった。

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試写室:愛は静けさの中に

  • 鑑賞日 2024/09/15

    登録日 2024/09/16

    評点 82


    鑑賞方法 VOD/U-NEXT 

    字幕


    マーリー・マトリンの演技のおかげ

    見逃していた映画。アカデミー賞を取ったことは知っていた。
    ウィリアム・ハートとマーリー・マトリンががっぷりと四つに取り組んだ作品だ。ただ、やっぱり、マーリー・マトリンがすごい。聴覚障害者として話をしない分だけ、他の感性が研ぎ澄まされているんでしょうね。言葉のない演技が素晴らしい。
    ストーリー展開で難を言えば、ウィリアム・ハートとマーリー・マトリンが親密になるのが早すぎるんじゃない。あの短い日数でウィリアム・ハート演じるジェームズは、マーリー・マトリン演じるサラのことをどれだけ理解したというの。成り行きで結びついた印象を受ける。それと、これは仕方ないことだけど、サラの手話をいちいちジェームズが言葉で話す。実際には手話がわかる同士はそんなことないだろうに、映画で観客にわからせるために訳さないといけない。そこがしらける。字幕にする、という手もあったのではないか。ヘアスタイルはあの時代だなあ。
    マーリー・マトリンは「コーダ あいのうた」でも良い役していたね。ウィリアム・ハートはローレンス・カスダン映画の常連で好きな役者だったんだけど、ウェキおじさんによると、この映画撮影時にマーリー・マトリンにセクハラしていたって聞いて、好きじゃなくなった。画面では、映画の彼なんだけどなあ。これで2,3点減点。


  • 鑑賞日 1986年

    登録日 2024/08/10

    評点 60


    鑑賞方法 選択しない 


    愛は葛藤の中に

     聾学校に赴任した教師(ウィリアム・ハート)が、その学校で働く美しい女性に恋してしまう恋愛映画。
     主演のマーリー・マトリンは本作で映画デビューし、史上最年少でアカデミー主演女優賞を受賞した。役柄と同様に聴覚障害を持っている。話題に富んだ映画で、ウィリアム・ハートも主演しているので期待してしまうところだ。
     聴覚障害とそれにまつわる過去の体験に心を閉ざす女性の心を開くことに苦心する教師の忍耐強さに、恋のエネルギーを感ずる。二人を隔てる壁が高いほどそのエネルギーは強まるものだが、気が強く、つんつんした女性の屈折した心理状態を和らげるのはなかなか大変そうだ。彼女を受け止めるのはウィリアム・ハートのような大人の雰囲気がなければ難しいかもしれない。
     ハッピーエンドにはなるものの、素直に喜べない恋愛模様を味わった。


  • 鑑賞日

    登録日 2024/04/26

    評点 70


    鑑賞方法 選択しない 


    邦題がステキ

    サラ役の人は本当の聾唖だそうで、びっくりした
    簡単に言うと健常者と聾唖者の恋愛
    昔から障害のある恋愛は燃えるし、これこそが愛だと言わんばかりになるのが必定なので、、、、その通り
    ただ、聾唖の人に健常者と意志疎通をはかるために、読唇術や発音させるという考え方は、健常者のエゴではないのだろうか
    昨今の弱者の立場が守られようと、寄り添おうとしている現代では、古い映画のように感じられる


  • 鑑賞日 2024/04/23

    登録日 2024/04/24

    評点


    鑑賞方法 テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 

    字幕


    「ちいさき神の、作りし子ら」 ネタバレ

    『謎めいて美しくて怒りを秘めた人』
    茶トラの猫さん バッハのレコード
    歌って踊る先生と生徒さんたち素敵


  • 鑑賞日 2023/09/07

    登録日 2023/10/09

    評点 60


    鑑賞方法 選択しない 


    シンプルなラブストーリー ネタバレ

     よくも悪くも80年代ふうな味わいの映画。色調やファッション、そしてキャストの若々しさ(特に主人公のW・ハート)などからそういう印象を受けたのだけど、聾唖学校の教師と障害者の女性との恋模様というストーリー構成のシンプルさにも時代を感じた。
     普通のラブストーリーに障害という壁を設けることで差別化をはかる。いいお話だとは思うがふたりの恋が作られたものに見えてしまいあまりリアリティが感じられず、したがって最後までそれほど感情移入できなかった。
     恋模様はともかくサラ役のマトリンが実際に聾唖の役者であるという点においてのみリアリティを感じることはできたけど。ストーリーはきれいにまとめましたという感想以上のものは浮かばなかった。


  • 鑑賞日 2023/10/08

    登録日 2023/10/09

    評点 70


    鑑賞方法 テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 

    字幕



    今時はLGBTQに対する非差別化ばかりがテーマになりやすいが、性的嗜好以外でも世間から差別されていた者は少なくない。聾啞者などはその最たる例だろうが、音の聞こえない世界に住んでいると、自分に聞こえない音(声)を発するのが怖くなるという気持ちは何となく理解出来る気はする。もちろん、本当のところは健常者の私の思い及ぶところではないのだろうが。
    主演のM・マトリンは実際の聾唖者であるとは「コーダあいのうた」を観るまで知らなかったが、あの当時の美しさはそういった障害を乗り越えていた強さもあるのだろう。
    教師役のW・ハートも聖人君子ではなく、少し下世話な感じで悩める男の強さと弱さを上手く出している。
    それにしても見事な邦題です。昔の映画関係者はいいセンスをしていた人が多かったように思う。


  • 鑑賞日 2023/09/16

    登録日 2023/10/04

    評点 60


    鑑賞方法 テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 

    字幕


    マーリー・マトリン

    ◎ ヒロインを演じたマーリー・マトリンが実際に聴覚障害者であることを解説を読んで知った。経歴を調べると、思った以上に多くの映画作品に出演している。一つ一つの作品でどのような役柄を演じたのかは分からないが、素晴らしことだ。
    ◎ 彼女は『Coda コーダあいのうた』のヒロインの母親役でもある。『愛は静けさの中に』から35年の年月が流れている。


  • 鑑賞日 2023/09/22

    登録日 2023/09/22

    評点 20


    鑑賞方法 テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 

    字幕



    聾唖者がヒロインで舞台が聾学校、主演女優は本物の聾唖という事で公開時に話題になった作品だが、中身はB級恋愛映画。
    教師が美形だからといって掃除夫に突然惚れてしまうというのも無理があるし、同棲したはいいがヘソ曲げて家出したヒロインがあっさり帰って来てハッピーエンドという脚本もつまらない凡作。


  • 鑑賞日 2023/09/07

    登録日 2023/09/20

    評点 75


    鑑賞方法 テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 

    字幕


    お姉ちゃんもひどいな、リスト作りかよ。 ネタバレ

    原作はトニー賞受賞の舞台作品で、作者自身が映画脚本家と共同で脚色した。ヒロインのサラは聾唖者で
    手話がポイントとなる。映画では手話には字幕が出るが、舞台ではどうなるのだろうか、ちょっと不思議に
    感じた。また、サラには実際に聾唖者のマーリー・マトリンが起用された。これが唯一無二の効果を上げて
    画面に惹きつけられた。

    ジェームズ(ウィリアム・ハート)は、とある聾学校の教職につく。転職を重ね、聖職につくという崇高さはないが、
    工夫に飛んだ授業で生徒たちの気持ちをつかんだ。食堂で、清掃業務をしているサラという美しい女性に
    見とれる。彼女も聾唖者であり、手話で会話するのだが、気持ちの強さがにじみ出ていて驚く。美しさと強さが
    共存したサラ。校長の話だと、彼女もこの学校の生徒だったそうで、優秀な学生だった、ときく。その縁で
    学校の清掃員として働いている。
    ジェームズが好意を持っても、サラは頑なで心を開かない。サラの家にまで足を伸ばして、母親の話を聞く。
    美人で生まれたサラに興味を持つ男の子は多かったという。健常者にはない苦労をさせられる。

    映画ではジェームズの気持ちはサラへ一直線。教師を職員という関係で、校長は嫌がるが、愛の告白をする。
    サラの方が大きく揺れる。やはり同情心で愛されているのか、計りがたいところがある。教師と生徒たちが
    作り上げた保護者会でのミニ・ミュージカルも嫉妬の感情しか出てこない。とこか熱い気持ちを持て余すサラ
    だった。さらに数学の天才の女性聾唖者マリアン・レッサーと出会い、自分の無能力ぶりに痛感させられ、
    美容院のバイトをして進学のための学費を貯め始める。
    回り道の二人だが、学校の卒業式では、再び愛を確認するのだった…。

    見事な純愛映画となった。現代では恋愛に障害がない時代なので、純愛が描きにくくなっている。サラは
    卒業生で25歳という設定で、セックスの経験も多くあったのだが、相手からはサセ子扱いで、まともな人間
    関係も築けなかった。彼女は健常者に攻撃的で、自分を守ることに妥協しない。それがジェームズに新鮮に
    映ったのだ。この二人の間の大きな障害が、純愛を成立させる条件となった。
    マーリー・マトリンとウィリアム・ハートの名演が心に残る作品となった。


  • 鑑賞日 2023/09/15

    登録日 2023/09/16

    評点 60


    鑑賞方法 テレビ/無料放送 

    字幕


    射られ混乱する男

    沈黙の世界であるとろう者のサラ(マーリー・マトリン)は言う。サラには怒りがある。その怒りを鎮めるかのようにプールに漂い、潜る。そしてかき消すように掃除の職に励んでいる。一方、ろうあ者の学校に教師として赴任してきたジェームズ(ウィリアム・ハート)は、生徒と打ち解け、リベラルな教育をしているつもりでいる。ところがサラとの出会いによってそうした教師面は崩壊させられてしまう。
    そうしたジェームズの変容は、サラの手話を口語に翻訳しつつ、自らの言葉を手話に訳してサラに伝えるという二重性のなかに萌している。彼は他者の言葉を自らの言葉とすることで、自問自答し、多声に憑依されてしまった霊能者のように変わってしまう。サラは超絶なスピード手話によって、ジェームズの理解をさらに超えて言語を言語でない身体性の領域へと突入していく。また、彼女には性愛を好む性癖があって、その領域でのコミュニケーションを望んでいるようでもある。
    こうした二人を包んでいるのは、水の揺らぎであり、港町であり、雨であり、雨に濡れる雨合羽でもある。サラはダンスは好んでも、教室的な音楽には乗り切れずにいる。ろうあ学校の生徒たちは、ジェームズの方針で読唇を迫られ、発音し、健常者と手話を介さない会話を教育させられようとしており、もちろん、それを望む生徒もたちもいる。そこでも音楽やダンスが鍵を握っており、空気の震動やフロアの震動がスクリーンを通して伝わってきて、観客たちが幾度も拍手するのに合わせ、映画を観るものたちもいくらかでも震えさせる。
    サラの母(パイパー・ローリー)は冷めているようでもあり、正直な言葉を吐きながらも、別居する娘サラを気遣い、虚無的でありながら、それが愛とでもいわんばかりの視線の力でサラに伝えようとしているものがある。サラにはやはりその母の視線を継ぐような、真っ直ぐな視線を所有している。ジェームズの変容と混乱は、その静かで何も語らない、語るべき言葉をもたない純粋な視線に射られることによってもたらされているのである。