男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

NEWS

KINENOTE公式Twitter

戦場のメリークリスマス

  • せんじょうのめりーくりすます
  • Merry Christmas Mr.Lawrence
  • MERRY CHRISTMAS MR.LAWRENCE

amazon


  • 平均評点

    73.7点(980人)

  • 観たひと

    1527

  • 観たいひと

    105

  • レビューの数

    146

基本情報

ジャンル 戦争
製作国 イギリス 日本
製作年 1983
公開年月日 1983/5/28
上映時間 125分
製作会社 シネベンチャー・プロ/レコーデッド・ピクチュアー・カンパニー/大島渚プロ/テレビ朝日/ニュージーランド/ブロードバンク・インベストメンツ・リミテッド
配給 松竹富士
レイティング 一般映画
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビー
上映フォーマット 35mm

スタッフ

キャスト

出演デイヴィッド・ボウイ セリアズ
坂本龍一 ヨノイ
ビートたけし ハラ
トム・コンティ ロレンス
ジャック・トンプソン ヒックスリ
内田裕也 拘禁所長
三上寛 イトウ憲兵中尉
ジョニー大倉 カネモト
室田日出男 ゴンドウ大尉
戸浦六宏 軍律会議通訳
金田龍之介 フジムラ中佐

解説

第二次世界大戦下、ジャワ山中の日本軍俘虜収容所を舞台に、男たちの交流を描く。サー・ローレンス・ヴァン・デル・ポストの「影の獄にて」の映画化で、脚本は「愛の亡霊」の大島渚とポール・マイヤースバーグの共同執筆、監督も同作の大島渚、撮影は成島東一郎がそれぞれ担当。

あらすじ

1942年、ジャワ。山岳地帯の谷間レバクセンバタに日本軍の浮虜収容所がある。まだ夜が明けきらない薄闇の中日本軍軍曹ハラは、将校宿舎に起居する英国軍中佐ロレンスを叩き起こし、閲兵場に引き連れて行く。広場にはオランダ兵デ・ヨンと朝鮮人軍属カネモトが転がされていた。カネモトはデ・ヨンの独房に忍び込み彼を犯したのだ。ハラは独断で処置することを決め、万一の時の証人として流暢に日本語を操るロレンスを立ち合わせたのだった。そこへ、収容所長ヨノイ大尉が現れ、瞬時にして状況を察した彼はハラに後刻の報告を命じて、軍律会議出席のためバビヤダへ向かった。バビヤダ市内の第16軍拘禁所にある法廷では、英国陸軍少佐ジャック・セリアズの軍律会議が開廷された。ヨノイは魔に魅入られたかのように異様な眼差しでセリアズを凝視する。セリアズはレバクセンバタ浮虜収容所へ送られてきた。ヨノイはハラに、セリアズをすぐに医務室へ運ぶよう命令する。そこへ浮虜長ヒックスリが連れてこられた。ヨノイは彼に、浮虜の内、兵器、銃砲の専門家の名簿をよこせと命ずるがヒックスリは、敵に有利となる情報を提供するわけにいかないと拒否する。ある日、ヨノイの稽古場にハラが現れ、気合の鋭さに浮虜が怯えているため、ロレンスが面会を申し入れていると告げる。そんなロレンスに、ヨノイは唐突に、自分は二・二六事件の3ヵ月前満州に左遷されたため決起に参加できず、死に遅れたのだと語った。そして、その場でカネモトの処刑をいい渡した。処刑場にはヒックスリ以下浮虜側の上級将校も強制的に立ち会わされ、ハラがカネモトの首を切り落とした瞬間、デ・ヨンが舌を噛みきった。「礼を尽くせ」とヨノイは命ずるが浮虜たちは無視する。激昂したヨノイは、収容所の全員に48時間の謹慎と断食の〈行〉を命じる。無線機を持ちこんでいたという理由でロレンスとセリアズは独房入りとなった。壁越しに話をする2人。ロレンスは、たった2度しか会わなかった女性の思い出の中へ。セリアズは、耳許に内向的だった弟の歌声を聞く。衛兵の長靴足音が聞こえ、2人は司令室に連行された。そこには酒で上気し「ろーれんすさん。ふあーぜる・くり~すます」と笑いかけるハラがいた。ハラは2人に収容所に帰ってよいといい渡す。ヨノイの命令で、浮虜全員が閲兵場に整列させられたが、病棟の浮虜たちがいない。病人たちをかばうヒックスリに、激怒したヨノイは再び「兵器の専門家は何人いるか」と問う。「おりません」とヒックスリ。ヨノイは「斬る」と軍刀を抜いた。そのとき、浮虜の群からセリアズが優雅に歩み出、両手でヨノイの腕をつかむと、彼の頬に唇を当てた。後ろに崩れ落ちるヨノイ。ヨノイは更迭され、新任のゴンドウ大尉が着任した。閲兵場の中央に深い穴が堀られ、セリアズが首だけ出して生き埋めにさせられる。ある夜、月光の中からヨノイが現れ、無残な形相となったセリアズの金髪を一房切り落とし、どこへともなく立ち去った。時は流れ、1946年、戦犯を拘置している刑務所にロレンスがやってくる。処刑を翌日に控えたハラに面会にきたのだ。ロレンスは、ヨノイから日本の神社に捧げてくれとセリアズの遺髪を託されたことを告げる。クリスマスの日の思い出を語り合う二人。やがてロレンスは出口へ向かう。その瞬間、収容所で何度も聞かされたあの蛮声でハラが「ローレンス」と怒鳴る。そして、振り向いたロレンスの眼前に「めりい・くりすます。みすたあろーれんす」と告げるハラの笑顔があった。

関連するキネマ旬報の記事

2022年10月下旬号

BOOK SPECIAL 吉田伊知郎 著『映画監督 大島渚の戦い「戦場のメリークリスマス」への軌跡』:

2021年4月下旬号

UPCOMING 新作紹介:「戦場のメリークリスマス 4K修復版」

2019年1月上旬特別号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第4弾 1980年代日本映画ベスト・テン:ベスト15グラビア解説

2013年3月下旬号

巻頭特集 大島渚 全:大島映画と生きる「戦場のメリークリスマス」

1983年7月下旬号

日本映画紹介:戦場のメリークリスマス

1983年7月上旬号

日本映画批評:戦場のメリークリスマス

日本映画批評:戦場のメリークリスマス

1983年5月下旬号

グラビア:戦場のメリークリスマス

特集 戦場のメリークリスマス 大島渚監督作品:評言

特集 戦場のメリークリスマス 大島渚監督作品:作品評

特集 戦場のメリークリスマス 大島渚監督作品:撮影を終えて

特集 戦場のメリークリスマス 大島渚監督作品:原作者インタビュー

特集 戦場のメリークリスマス 大島渚監督作品:ロング・ストーリー

1983年5月上旬号

試写室:戦場のメリークリスマス

1982年12月上旬号

〈グラビア〉撮影快調:戦場のメリークリスマス