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夕やけ雲

  • ゆうやけぐも
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  • 平均評点

    73.8点(47人)

  • 観たひと

    69

  • 観たいひと

    7

  • レビューの数

    14

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1956
公開年月日 1956/4/17
上映時間 77分
製作会社 松竹大船
配給
レイティング
アスペクト比
カラー/サイズ モノクロ
メディアタイプ
音声
上映フォーマット

スタッフ

監督木下恵介 
脚本楠田芳子 
製作久保光三 
撮影楠田浩之 
美術平高主計 
音楽木下忠司 
録音大野久男 
照明豊島良三 

キャスト

出演田中晋二 秋本洋一
東野英治郎 父源吉
望月優子 母お新
久我美子 姉豊子
菊沖典子 妹和枝
田村高廣 須藤
日守新一 秋本幸造
大野良平 原田誠二
中村伸郎 父春夫
山田五十鈴 母喜代
野辺かほる 雑貨屋のお神さん
岸輝子 菓子屋のお神さん
有田紀子 遠メガネの少女文子
高木信夫 遠メガネの少女の父
鈴木康之 若い男
手代木国男 土谷
春日千里 奥さん
土紀就一 医者
棚橋マリ 久子
本橋和子 魚源の客A
井上正彦 魚源の客B
松野日出夫 魚源の客C

解説

「野菊の如き君なりき」の木下恵介が、楠田芳子のオリジナル・シナリオを監督した、詩情あふれる青春篇。撮影は「愛と智恵の輪」の楠田浩之。主な出演者は「魔の季節 春のみづうみ」の田村高廣、「涙の花道」の山田五十鈴、「野菊の如き君なりき」の田中晋二と有田紀子、「胸より胸に」の久我美子など。

あらすじ

秋本洋一の家は、ある下町の隅で魚屋をやっており、父源吉、母お新、姉豊子、妹和枝等の弟妹と七人家族で細々と暮していた。洋一は魚屋が嫌いで船乗りに憧れ叔父から貰った双眼鏡を手に毎日二階から遠くを眺めていた。姉の豊子は貧乏が嫌いで、恋人の須藤と結婚の約束をしていたが、彼の父が事業に失敗したと聞くと彼から離れた。次いで豊子は新たに、金持の五十男との話を家族の反対をよそに一人で進めていた。こうした時、源吉は心臓病で倒れた。洋一は父と母の言葉に、魚屋になる決心をした。こうした洋一を慰めてくれるのは、双眼鏡に写る少女の姿であった。ある日、洋一と友人の原田は双眼鏡の少女の家を探し当てたが、その少女は、いたいたしい病身の身で嫁いで行くところだった。洋一の姉豊子は、勤務先の課長に親代りになってもらい、五十男の後妻になったが、別れた筈の須藤と箱根で遊んだりする無軌道ぶりを示していた。こうした彼女を探す夫の電話に、病をおして出た父源吉は、くずれるように倒れた。源吉の死後、妹の和枝は大阪の叔父幸造に引き取られていった。原田の母喜代からは、親友の一家が北海道に転任することを知らされ、若い洋一の上には、次から次へと厳しい現実の波が打ち寄せてきた。それから四年、洋一は茨の道を雄々しく切り開き、今は小ぎれいな店で母と共に、あざやかな手つきで刺身を切っていた。夕やけ雲の下、細々と立つ夕げの煙を前に崖に立つ洋一は、“さようなら、俺の愛していたみんな、遠メガネの女も、妹も、友達も、船乗りに憧れた青春の夢も”と呟いた。

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