ボーン(マット・デイモン)は、モスクワの闇の中にいた。時折、過去の記憶が頭を掠めていく。ボーンは警官隊から逃げ延び、再び闇へと姿を消す。数ヶ月後、ボーンは、パリで、死んだ恋人マリーの兄を訪ねていた。その頃、新聞記者のロス(バディ・コンシダイン)は、CIAの暗殺部隊“トレッドストーン”計画と、ボーンの存在の情報を得ていた。新聞の一面を飾った自身の写真を目にしたボーンは、ロスとの接触を試みる。だが、CIAのヴォーゼン(デヴィット・ストラザーン)が放った殺し屋により、ロスは、射殺されてしまう。ボーンは、ロスが残したメモから、マドリッドのCIA支局長が情報源であることを突き止める。一方、ヴォーゼンは、過去にボーンと渡り合った経験を持つパメラ(ジョアン・アレン)を捜査班に加える。マドリッド支局に辿り着いたボーンは、過去に特別な関係にあったニッキー(ジュリア・スタイルズ)と再会する。ニッキーは、支局長がタンジールに向かったことを告げ、ボーンと行動を共にする。ヴォーゼンは、支局長とボーン、そしてニッキーの暗殺を命じるが、パメラは、ボーン達の行動には意味があるはずだと主張する。タンジールでは、支局長が暗殺されるが、ボーンは暗殺者を撃退。その後、ニッキーを逃がして、ニューヨークへと戻ったボーンは、パメラとコンタクトをとり、トレッドストーン計画の中枢である研究所の住所を知る。ボーンは、ヴォーゼンからトレッドストーン計画の機密書類を盗み出し、その告発をパメラに託すと、遂に、研究所内部で全ての過去を取り戻す。それは、洗脳を受け、暗殺者として生まれ変わった日の記憶だった。ヴォーゼンらに追われたボーンは、川へと身を投げる。数日後、計画の全容は白日の下にさらされ、ヴォーゼンを含む首謀者達は、逮捕されたが、ボーンの遺体はいまだに見つからない。その報道に、ニッキーは、ボーンの生存を確信し笑みを浮かべるのだった。