ティム・バートンとジョニー・デップの黄金タッグ作としても人気な『チャーリーとチョコレート工場』の前日譚…ではなくあくまでも原作の前日譚としての映画化であり全くの別物なんですね。
ティム・バートン版がマッドでちょっとイッちゃってるウォンカの頭の中を描いたような強烈な世界観だったのに対し、本作はある意味対極的な作りだったと思います。非常に健全というか、「陰」に対して「陽」という感じ。
何と言ってもティモシー・シャラメ演じるウォンカが夢に一途で真っ直ぐな若者であり、ちょっと世間ズレしてるところもあるけど爽やかなチョコ馬鹿って感じでね。そのルックスの甘さといったらオッサンでも少女のようにトキメいてしまいそうです。
そんなウォンカがチョコレート店を開くため奮闘する様子はファンシーかつファンタジックで、ミュージカル仕立てになっているのも相まって童心に帰ってワクワクしながら楽しく観れました。
印象的だったのはやっぱり動物園の一連のシーンでしょうか。風船で宙を舞うウォンカとヌードルを追ってフラミンゴがバーっと飛び立ち、アーケードの上を2人が歌いながら踊り舞うのとかは非常に幻想的でウットリするほど。キリンの搾乳とかも絵になってましたね。
そして忘れちゃならないのはウンパルンパ。何故ヒュー・グラントが?と思ってたけどこれが実にハマってました。紳士を気取ったゴブリンみたいな感じで、こういういけ好かないところがチャーミングなキャラクターは本当にうまいですね~。昨日の敵は今日の友よろしく最終的にはウォンカの窮地を救うのも良かった。
2時間弱の尺にギュッと色々な展開やエピソードが詰め込まれていてテーマパークで1日遊んだみたいな感覚でしたが、反面ちょっと詰め込みすぎて疲れちゃったのもありましたね。オッサンだからかなぁ。
ウォンカのお母さんのメッセージやヌードルが本当の母親とやっと会える感動もその慌ただしさとドタバタで薄まってしまった気もします。
でもまぁ児童文学が原作ですし、ターゲットがキッズ層であることを考えたら安心して観せられる良品ではあったんじゃないでしょうか。