宮城県古川市(現・大崎市)の生まれ。本名・大場陽子。地元の県立岩出山高校を卒業後、上京して青年座研究所に入所し、同劇団の公演『コンソメスープ昭和風』で初舞台を踏む。以後“ 大島瑶子” の芸名で『ブンナよ木からおりてこい』『野田版・国性爺合戦』など多くの舞台に出演。1991 年12 月より現在の“ 大島蓉子” に改名し、それに前後して映像の仕事も活発になる。映画デビューは、アメリカ・トロマ社が製作したホラー映画「悪魔の毒々モンスター・東京へ行く」89 で、その名の通り東京ロケが行なわれた怪作。以後、小松隆志監督「はいすくーる仁義」91、水谷俊之監督「ひき逃げファミリー」92、金子修介監督「ガメラ・大怪獣空中決戦」95、原將人監督「20 世紀ノスタルジア」97、中田秀夫監督「リング」98、本広克行監督「サトラレ」01 など端役ながらも数々の映画に出演し、なかでも「ひき逃げファミリー」の好奇心旺盛なあまり監禁されるハメになる主人公一家の隣人主婦役が印象に残る。一方でテレビドラマにも時代劇・現代劇、シリアス・コメディを問わず数多く出演。NHK の朝ドラ『天うらら』98 や、TBS『のんちゃんのり弁2』98、『新・天までとどけ』99 ~04 などの昼帯ドラマに代表されるように、主に気のいい主婦役などでホームドラマの脇を固める。2000 年に始まったテレビ朝日のドラマ『TRICK』では、仲間由紀恵演じる主人公が住むアパートの大家・池田ハル役を怪しげな風貌と宮城訛り丸出しの芝居でテンション高く怪演。映画化もされ長寿シリーズとなった同作には毎回ワンポイントの出番ながらも出演を続け、チーフ演出・堤幸彦の作品にも常連として多く起用されている。テレビドラマはほかに、日本テレビ『ハルモニア・この愛の涯て』98、フジテレビ『救命病棟24 時』99、『鬼嫁日記』05、テレビ東京『バースデイ・こちら椿産婦人科』99、TBS『地獄の沙汰もヨメ次第』07、テレビ朝日『京都地検の女』03 ~10、『メイド刑事』09、NHK『行列48 時間』09 など。