オープニングから手持ちカメラの長回しで第三者による主観視点でのカメラワークにおやっと思いながら観ていくとやがて幽霊視点だとわかる。映画はほぼほぼこの視点で描かれていて不穏な空気感もあり、なかなか面白い試み。監督ソダーバーグは器用で何でもできるからこういう縛りを入れたほうが面白いものが出来たりする。
ラストシーンで妹を助けるために死んだ兄の顔が鏡に映っているのを母親が見る事ができたのを見て、中盤で霊能力者の夫がトラウマにより霊能力者になることがあるということを思い起こされた。結局幽霊が姿を現したのはここだけ。インパクトがあって良かった。そしてここで分かったのが幽霊の正体。自分も含めて殆どの観客は妹の死んだ友人が幽霊だと思っていたはずだが実は兄だったのだ。ここでも霊能力者による言葉『霊には過去や現在といった時間の概念がない』が思い出される。兄目線で再見してみたくなった。