牙は本物です！？

乃南アサさん著作で直木賞作品が原作である。
日本ではドラマ化されたみたいだが、映画化はされてなかったようです。何故か韓国で映画化されたので、どういう経緯があったか知りたいものである。

冒頭、人体から火が吹き出して、ある男が焼死する。これに端を発して、奇妙な殺人事件が連続して起こる。ここでいう奇妙とは、被害者が狼犬に噛み殺されたということだ。

この狼犬の捜査を始めるのが、サンギル（ソン・ガンホ）とウニョン（イ・ナヨン）であった。
サンギルは出世街道から外れて、ややイジケ気味のキャラクター。ウニョンは男社会の刑事部で、浮いた存在だった。二人共に組織に馴染めないでいたが、手柄を立てようと事件解決に奔走していた。
そして、狼犬のトレーナーであるミョンホを探し出したのであった。

直木賞受賞作だけあって、ストーリーは悪くない。ただ、何故狼犬を殺人に使ったのかの動機付けの描写が弱いところが気になりました。
原作は未読なので何とも言えないが、そこは丁寧に描写してほしいところでした。

特典映像で知りましたが、狼犬は本物を用意して撮影したらしい。そのスタッフたちの意気込みは評価に値すると思います。
これがCGとかなら、大層興醒めするところでしたから。
お陰で、まずまず楽しめました。