フランス料理店“ル・オランデーズ”の一番の顧客は泥棒のアルバート(マイケル・ガンボン)とその妻ジョージーナ(ヘレン・ミレン)一行だった。金にものを言わせて夜毎、卑しい乱行を繰り返しているアルバートに、ジョージーナはうんざりしていたが、残忍な夫の性格を知る彼女は、恐怖で逃げ出すこともできないでいた。そんなある日ジョージーナは、常連客の学者マイケル(アラン・ハワード)と知り合う。お互い魅かれあったふたりはレストランの化粧室で抱きあい、やがて関係は深まってゆく。美しい料理を洗練されたスタイルで提供することしか興味のない、フランス人コック長リチャード(リシャール・ボーランジェ)はそんなふたりに情事の場所を提供してやるが、やがて彼らの関係はアルバートの知るところとなった。ジョージーナとマイケルは、彼の書庫で思う存分愛しあうが、ジョージーナの留守中にマイケルは、アルバートとその手下によって惨殺されるのだった。夫への復讐を決意したジョージーナは、リチャードに頼んでマイケルを料理してもらう。こうしてジョージーナは、人間の丸焼きとなったマイケルをアルバートに脅迫して食べさせ、そして夫を殺すのだった。