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王将(1948)

  • おうしょう
  • The Chess Master
  • The Chess Master

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  • 平均評点

    78.0点(107人)

  • 観たひと

    167

  • 観たいひと

    11

  • レビューの数

    22

基本情報

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1948
公開年月日 1948/10/18
上映時間 94分
製作会社 大映京都
配給 大映
レイティング 一般映画
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
カラー/サイズ モノクロ/スタンダ-ド
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督伊藤大輔 
脚本伊藤大輔 
原作北条秀司 
企画奥田久司 
撮影石本秀雄 
美術角井平吉 
装置林米松 
特殊工作山本卯一郎 
背景小倉清三郎 
装飾中島小三郎 
音楽西悟郎 
録音海原幸夫 
照明湯川太四郎 
編集宮田味津三 
衣裳黒沢好子 
製作主任黒田豊 
監督助手加藤泰通 
記録牛田二三子 
スチール斉藤勘一 
将棋指導升田幸三 

キャスト

出演阪東妻三郎 坂田三吉
水戸光子 妻小春
三條美紀 娘玉江
三島雅夫 新蔵
斎藤達雄 大倉
小杉勇 菊岡
滝沢修 関根名人
大友柳太朗 毛利
奈加テルコ 少女時代の玉江
香川良介 小澤七段
葛木香一 八代
寺島貢 島津
近衛敏明 中浜
上田寛 真砂
葉山富之輔 佐分
石原須磨男 由松
島田照夫 柿花
市川左正 人足竹造
玉置一恵 番頭伍平
羽白修 一木初段
三浦志郎 東西屋南
初山たかし 寛ちゃん
宮田二郎 金ちゃん
常盤操子 女将喜代
香住佐代子 女中お栄
小林叶江 長屋の女お小夜
国枝勢津子 長屋の女お金
仲上小夜子 長屋の女お夏
滝のぼる 長屋の女お兼
赤木春生 長屋の女お峰
上野陽子 給仕豊子

解説

これは47年度新國劇が上演して好評を博した北条秀司原作の戯曲によるもの「木曽の天狗」「Zの戦慄」と同じく奥田久司の企画「素浪人罷通る」の伊藤大輔が脚本を書き監督する。カメラは石本秀雄の担当。「素浪人罷通る」「木曽の天狗」の阪東妻三郎の主演で、相手役には松竹より「駒鳥夫人」「肖像」の水戸光子が出演、多摩川より三條美紀、民藝の滝沢修、ほかに三島雅夫、小杉勇、斎藤達雄らが出演する。

あらすじ

時は明治も終わりごろ、大阪は天王寺付近、がけ下の長屋住まいで麻裏草履をこしらえてその日暮らしのしがない稼業、これが坂田三吉という男で、将棋が三度の飯より好き、好きこそものの上手なれで、玄人はだしの腕前、手合わせする者は素人も有段者も相手構わぬナデ切り、負けたためしがないという、勝てばそのやまいがますますこうずるのは当たり前、やれ春季大会のそれ何々主催の将棋会のとあちらこちらに手を出した挙句、家業はおろそかになる収入は減る、おまけに会費などと余計な出費で倍金はかさむ一方、家財道具は持出す、狭い長屋の一室は空っぽという有様、女房の小春は青息吐息、何度亭主に意見したか知れぬが三吉はあらためるどころの沙汰ではなく、関根七段との千日手の一局で、その執念は恐ろしいばかり、小春は娘の玉江を連れて家出した事も一度や二度ではない、その度に自分のいなくなった後、子供の様に愚かな三吉がどんなになるだろうと心配してはもどって来るこころ優しい小春であった。しかし今日も今日とて朝日新聞主催の将棋大会に、会費の二円を工面するに事欠いて、玉江の一張羅の晴衣を質に置いて出掛けた始末の三吉。小春はそれを知り今はこれまでと、娘をつれて自殺を計る可く鉄道線路の方に出ていった。勝負半ば注進に驚いた三吉が駒を放り出して飛んで帰り、長屋の皆とやっとの事、小春母子の生命をとりとめ以後はすっぽり将棋をやめると誓うが、反って小春はその必死の気組みに心変わり、いっそやるなら日本一の将棋差しになれと励ました、折も折関根八段が来阪し、三吉と平合わせた。相方ゆずらぬ熱戦の後、終盤近く三吉の打込んだ窮余の一手二五銀が命取り、関根七段は敗退する。それ以来何年、十何年、大正に入り三吉と関根は追いつ追われつ、三吉が次第に勝越す。坂田三吉の名は天下にとどろいた。当時無学非識字者の三吉も既に長年の芸の修練で人間的にも完成されつつあった。関根は八段となり三吉は七段。名人位をかけた一戦も三吉の勝とはなったが、丁度病床にふしていた小春の積年の望みも空しく名人位は関根八段に冠せられた。その祝詞をのぶべく小春に内緒で上京した三吉は、関根名人との会見の席上、自分をここまで仕立ててくれた最愛の妻小春のふ報を聞かねばならなかった--。

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