医師のトミー(ヒュー・ジャックマン)は、病に冒され、わずかの命となった妻イジー(レイチェル・ワイズ)を、なんとか救おうと、治療薬の開発を続けていた。イジーは、残された時間をできるだけ多くトミーと過ごしたいのだが、トミーは、研究のことばかり考えている。イジーの病状は次第に悪化していく。トミーの焦りは激しくなるばかりで、無茶な実験を繰り返すあまり、研究所から休暇を与えられるほどだった。そんなトミーに、イジーは、自分が書いているある物語を読ませる。それは、「ファウンテン」と題されており、中世を舞台に、騎士トマス(ヒュー・ジャックマン)が、愛する女王イザベル(レイチェル・ワイズ)のために、永遠の命を得られるという伝説の泉“ファウンテン”を探す物語だった。最終章だけが書き上げられていない「ファウンテン」を読み終えた時、イジーの発作が起きる。どうしてもイジーを失いたくないトミーは、その死の恐怖を抑えきれない。だが、一方、イジーは、トミーの愛を強く感じ、穏やかな気持ちで死を受け入れようとしていた。イジーは、トミーに、ペンとインクを手渡し、未完の「ファウンテン」をトミー自身の手で完成させるように願うのだった。それこそが、二人の愛のあかしとなると、イジーは信じていた。