40歳になったグザヴィエ(ロマン・デュリス)は、妻ウェンディ(ケリー・ライリー)と2人の子どもに囲まれ、小説家としてパリで順調な生活を送っていた。だが、かつての留学仲間でレズビアンのイザベル(セシル・ドゥ・フランス)から頼まれて精子提供したことがウェンディに知られ、気まずい雰囲気に。その上、ニューヨーク出張から戻ったウェンディが“好きな人ができた”と衝撃の告白。子どもを連れて恋人の元へ引っ越して行ってしまう。淋しい独り暮らしを送るグザヴィエだったが、“子どもをセレブの学校へ通わせたい”というウェンディの相談に、“教育方針が合わない”と激怒。恋人のジュー(サンドリーヌ・ホルト)と暮らす妊娠中のイザベルを頼ってニューヨークへ向かう。だが、ウェンディと子どもが暮らす家を訪れてみると、そこはセントラルパークを見下ろす超高級アパート。ウェンディの恋人ジョン(ピーター・ハーマン)は、ウォール街のやり手金融マンで、子どもたちも優しいいい男だった。片言の英語しか話せないグザヴィエは惨めな気分に陥るが、子どもたちと一緒に過ごそうと、しばらくニューヨークで暮らすことを決意。ビザ取得の相談に訪れた弁護士からは“定職に就くこと”、“可能であれば偽装結婚してグリーンカードを手に入れるように”とのアドバイスを受ける。何とか自転車メッセンジャーの職を得て、中国人のタクシー運転手の姪と偽装結婚も完了。ジューからチャイナタウンの部屋を借りて生活拠点も手に入れたが、疑惑を抱いた移民局員からは再三の呼び出し。その上、イザベルはベビーシッターとの浮気を告白してくる。ジューに対して後ろめたく思いつつ、部屋を貸したり、子どもを預かったりと、イザベルの浮気に加担するグザヴィエ。そこへ、かつての恋人マルティーヌ(オドレイ・トトゥ)が現れたことから、グザヴィエの人生はますます混迷を極めることに……。