地球より800年ほど進化が遅れている惑星に、科学者や歴史家ら30人の調査団が派遣された。その惑星はルネッサンス初期を思わせたが、何かが起こることを怖れるかのように反動化が進んでいた。王国の首都アルカナルではまず大学が破壊され、知識人狩りが行われた。処刑にあたったのは王権守護大臣ドン・レバ(アレクサンドル・チュトゥコ)の分隊で“灰色隊”と呼ばれる集団であった。彼らは、灰色の服を着た家畜商人や小売商人からなり、王の護衛隊を押しのけるほどの勢力を担っていた。一方、地球から派遣された学者の一人、第17代貴族ドン・ルマータ(レオニド・ヤルモルニク)は、地域の異教神ゴランの非嫡出子であるとされていた。誰もがこの話を信じたわけではないが、皆ルマータのことを警戒するのだった。そんな中、知識人たちの一部は隣国イルカンへ逃亡。そのなかには農民一揆の頭目である“背曲がりアラタ”や、錫鉱山で使役される奴隷たちもいた。ルマータはアルカナルに潜入、知識人たちを匿うべく努めていた。ある日、ルマータは皇太子のいる寝室で当直の任務に就くがその直後、寝室に押しかけた“灰色隊”に取り囲まれ、逮捕を告げられる。ルマータは抵抗するが結局捕まり、“灰色隊”の隊長クシス大佐はルマータに絞首刑を宣する。だが突如ドン・レバ率いる“神聖軍団”の修道僧たちが大佐を撲殺。やがて街に“神聖軍団”が集結し、ドン・レバは“灰色隊”を殲滅させ、自らの主導による新たな政権を確立しようとしていた……。