俳優・尾形蓮司が主演する舞台『スタニスラフスキー探偵団』。千秋楽を前に突如役者が失踪、さらに今日出演するはずだったWキャストのヒロインが降板を言い出す。開演時間が迫り、演出家はもう一人のヒロインと演出助手を舞台に上げさせることに。こうして混乱の中、幕が開く。その舞台は、40年前に起こった馳一生の顔斬り事件をモチーフにした新作映画「貌斬り」制作の話だった。監督らが集まり脚本を練り直そうとするが、いくつもの謎が立ちはだかる。そこでスタッフに登場人物になりきるロールプレイをさせ、真相を解明しようとする。そんな内容の舞台が進むにつれ、演じる者の過去と現在、そして現実と虚構が交錯し、演技とリアルの境界線が曖昧になっていく。