噺家の三語郎(友部康志)は落語と向き合えず、稼ぎもないのに酒や女に逃げ、自堕落な日々を過ごしていた。ささやかな幸せを願う恋人の真海(村上真希)とも互いに気持ちがすれ違ってばかりで、なかなか結婚に踏み切れない。点雲師匠(入船亭扇遊)はうだつのあがらない弟子にしっかりしてもらいたい一心で叱咤。三語郎はそんな師匠の気持ちを知りつつもやはり逃げまくり、ついには弟分・小万亀(秋山勇次)の恋人である砂織(大竹佳那)に手を出す始末。しかし心に深い闇を持つ砂織に翻弄され、泥沼に。苛立ちを募らせた三語郎はついカッとなって真海を傷つけ、真海は悲しみのあまり我を失い姿を消してしまう。彼女を失ってはじめてその存在の大切さに気付いた三語郎は、覚悟を決め彼女の故郷へ。そして神話の海辺に向かった彼は、彼女の秘められた過去を知る。