時代劇は日本が誇る文化芸術である。本作では、時代劇における“ちゃんばら(殺陣)”を日本固有の文化を表現する芸術と捉え、その本質“ちゃんばら=日本人の死生観”に迫る。時代劇の華“ちゃんばら”は、なぜ今も日本人の心を捉えるのか。ちゃんばらは身体表現の極限に挑むパフォーマンス。日本刀は遣い手の情念を受け止め、そこから究極のドラマ表現が可能になる。京都を中心に日本の映画の草創期から現代に至る時代劇映画の変遷を、中島貞夫監督と女優・山本千尋の対話や映像、写真、各種資料、東映剣会による殺陣の実演から辿る。さらに、殺陣師座談会、俳優、評論家、映画監督へのインタビューなどを通してちゃんばらの魅力を検証し、新たに完成した本篇が作り手の思いを伝える。