働く人や市民がみんなで出資し、民主的に経営、責任を分かちあい、人と地域に役立つ仕事をおこす協同労働の協同組合ワーカーズコープ。持続可能な社会への仕組みづくりを地域の人とともに模索・実践し続けるワーカーズコープの仕事おこしは、大槌や気仙沼、亘理、登米といった2011年3月11日に発生した東日本大震災の被災地でも行われている。放課後の子どもたちを預けられる場所がほしいとの思いから始まった居場所づくりは、いつしか誰もが集える町の拠点に。地元の資源を生かした地域の復興を目指し始まった産直は、障がいのある人や失業者が自信をもって働く場に。親たちがともに立ち上げた障がい児の一時預かりの居場所づくりは、自分らしく生きていく場に。林業の復興を通し地元を元気にしようと始まった林業チームは、いつしか村の復興に向けともに歩む仲間になっていった。目の前にある困ったことを解決しようとともに動くなかで、いつしか支える側・支えられる側という枠は消え、そのつながりによりコミュニティが育まれていく。そこには、様々な課題を抱える日本のこれからを考える上で問い直されている共生社会の原点があった。