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     KINENOTE DATA       前日比
会員数 54,729 2
総鑑賞データ数 7,064,650 558
総レビュー数 933,094 122
鑑賞方法別データ数
映画館 1,834,126 155
レンタル 596,906 11
購入 124,720 7
VOD 559,557 124
テレビ 924,129 83
その他 158,642 22

THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女

  • ざくろっしんぐほんこんとたいりくをまたぐしょうじょ
  • 過春天
  • THE CROSSING
  • 平均評点

    67.6点(86人)

  • 観たひと

    131

  • 観たいひと

    5

  • レビューの数

    15

基本情報

ジャンル 青春 / 社会派 / ヒューマン / ドラマ
製作国 中国
製作年 2018
公開年月日 2020/11/20
上映時間 99分
製作会社 萬達影視傳媒有限公司
配給 チームジョイ
レイティング PG-12
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ
メディアタイプ ビデオ 他
音声
上映フォーマット デジタル

スタッフ

キャスト

(C)Wanda Media Co., Ltd

場面

予告編


     

解説

香港と深センを越境通学する女子高生を通して、香港と中国大陸の現状を描く中国映画。香港出身の父と大陸出身の母を持ち、毎日深センから香港の高校に通っている高校生ペイ。ある日、スマートフォンの密輸グループに巻き込まれ、危険な仕事に手を染めていく。監督・脚本は、本作が長編初監督となるバイ・シュエ。「青い凧」監督のティエン・チュアンチュアンがエグゼクティブプロデューサーを務めた。第43回トロント国際映画祭ディスカバー部門オープニング上映作品。第69回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門最優秀作品賞ノミネート、第14回大阪アジアン映画祭来るべき才能賞受賞のほか、国際映画祭でノミネート、受賞多数。

あらすじ

16歳の高校生ペイ(ホアン・ヤオ)は香港出身の父と中国大陸出身の母を持ち、深センから香港の高校に通っている。父・ヨン(リアン・チージー)は香港で別の家族を持ちながらトラック運転手をしており、母・ラン(ニー・ホンジエ)は麻雀で生計を立てている。家族がバラバラで孤独なペイは、親友ジョー(カルメル・タン)と過ごす時間を心の拠り所にしていた。2人は北海道旅行を目指し、学校で小遣い稼ぎをしていた。ある日、ペイは家に帰る途中、香港と深センの間でスマートフォンの密輸グループに巻き込まれる。そこですぐにお金が稼げると知ると、ジョーの彼氏ハオ(スン・ヤン)に頼んで密輸団の仲間に入り、危険な裏の仕事に手を染める。密輸団での仕事をこなしているうちに、ペイは自然とハオと密接な関係になっていく。ハオは密輸団のリーダー・ホア(エレン・コン)に内緒で、ペイに大きな仕事を持ち掛ける。一方、ペイとハオの関係に気づいたジョーはペイを問い詰め、ペイはジョーとの友情が試されることに……。

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「THE CROSSING 〜香港と大陸をまたぐ少女~」:批評

  • 鑑賞日 2021/03/20

    登録日 2021/03/25

    評点 70


    鑑賞方法 テレビ/無料放送/BS12 トゥエルビ 

    字幕


    近くて遠い深圳と香港。

    現代中国の女子高生が陥った犯罪を描く。明るくて可愛いペイは、海外旅行で雪の積もる日本の
    温泉につかり日本酒を飲むのが夢。親友ジョーと二人で企画した夢だが、先立つものがない。
    稼がなくては、ペイにプレッシャーがかかる。
    ここで地理の問題がある。二人の学校は香港の私立女子高校生。ペイは中国の深圳市から
    電車通学だが、毎日税関を通らなくてはならない。ペイの両親は離婚している。父は香港の
    トラック運転手、母は深圳の麻雀狂。ペイの居場所は夢の海外旅行。
    映画の序盤はペイの生活を生き生きと描き新鮮だが、なぜ税関を通らなくてはならないのか、
    直接的な説明はなく、たぶんそうではないか、という観客(外国)の推測で成り立っている。しかし
    そこを飲み込むと、ペイの危うさが良く理解出来て痛ましい。

    ある日ペイとジョーはフィリピン人家政婦の口まねをして休校をだまし取る。ジョーのボーイフレンド
    の船上パーティに参加する。海、酒、はじける若さ。
    ペイはここで知り合ったハウと税関で鉢合わせする。税関職員に追われたハウはとっさに荷物を
    ペイに渡して逃げる。それはアイフォンの束だった。最新型は深圳市で飛ぶように売れる。

    女子高生は税関で最も疑われないタイプの一つ。ハウの密輸グループは女ボスを頂点に疑似家族
    のような組織。ペイを取り込むことはわけないことだった。ペイは家族を失っている。
    ハウがペイの服を脱がし、麻薬の束をテープで貼り付けるシーンは、優れたセックス・シーンの
    メタファーになっている。こんな描き方が可能なのだ、舌を巻く巧みさ。
    ペイに力になってやれない父親の切なさもいい。中国でも簡単に壊れる家庭。両親のキューピッド
    になるようなラブコメは排除され、孤立したペイペイの姿を通し、一国二制度の中国を見事に描いた。

    エンドロールで出る、現在では密輸行為は取り締りの結果絶えている、とうメッセージは当局との
    妥協の一句だろう。こんな気遣いをしないで、自由に作品が作られることを切に望む。


  • 鑑賞日 2020/12/20

    登録日 2021/01/16

    評点 70


    鑑賞方法 映画館/北海道/ディノスシネマズ札幌劇場 

    字幕


    ちょっと奥に入った中国の闇

    香港出身の父親と中国大陸出身の母親を持つ女子高生は、中国から香港の高校に通っていたけど、親友と日本への温泉旅行を計画して、その資金を集める為に、親友の彼氏がやっているiPhoneの密輸を手伝うことになり、中国と香港をわりとフリーパスで通過できるので、仕事も上手くこなせて、密輸グループの信頼を得るまでになっていく、というお話しですが、中国ならばこのような密輸が商売になることは本当にありそうで、うっかり落として液晶が割れたiPhoneを修理してもらおうとしたら、周りに多くの人間が群がって、いくらで売ってくれる、などと言ってくる様子などを見ていると、ちょっと奥に入った中国の闇を見ているようで、何だかちょっとコワいですね。


  • 鑑賞日 2020/11/20

    登録日 2020/12/18

    評点 81


    鑑賞方法 映画館/茨城県/TOHOシネマズひたちなか 

    字幕


    清明な憂鬱 ネタバレ

    深せんから香港の高校に通う女子高校生がスマホの密輸に関わってゆく姿を描く青春映画。
    香港と深せんを舞台にした青春映画。

    過去、香港の関税が安いことを利用した深せんへの密輸が横行していた。それを本作は主人公の通過儀礼のような青春の一コマとして描く。

    主人公パイの両親は離婚して、父は香港で働いている。時々父にあってお小遣いをもらったりしているが、パイとは別の家族もあるようだ。パイは母と深せんで暮らしているが、母は遊び倒しているような女性、母の恋人とはパイは上手くゆかない。
    そして、パイは香港の高校に通い、友人のジョーと学校をさぼってジョーの恋人ハオの友人たちとヨットで遊んだりしている。
    そして、日本に旅行して雪をみるためにバイトで金を稼いでいる。

    この猥雑で野放図で活力に満ちた少女がなにをやらかすのかと見ていると、ハオの仲間から密輸品のスマホを託されたことから、密輸組織に加わるという驚愕の展開となる。

    この密輸組織の食事のシーンがなんとも家庭的、パイの母との生活描写と対称を成す。ただ、これは犯罪組織の手管ともいえる。

    パイはこの密輸稼業で金を稼ぐのだが、家庭を失った彼女にとっては仮想家族のようなもので、さらにはハオと近づいてゆく。
    密輸はパイにとって、お金と愛情を簡単に稼げる疑似家庭となる。

    描写は淡々として、説明はほとんど省略され、感情移入を許さない潔癖さ。
    そこで語られる少女パイは、今の中国の少女の実像といものを感じさせる。このある種「自由な」少女が、香港情勢に代表される極めて制約された政治経済体制の中で、どう生きてゆくのか。

    清明なラストでありながら、そこはかとない憂鬱を感じさせる奇妙な映画である。


  • 鑑賞日 2020/12/07

    登録日 2020/12/12

    評点 70


    鑑賞方法 映画館/宮城県/フォーラム仙台 

    字幕


    手が届きそうだけど届かない

     THE CROSSINGといってもジョン・ウー監督の船が沈む映画とは全く関係はありませんでした。深圳の山から見える香港の全景こそがこの映画なんじゃないかなあ。中国本土から見る香港ということ。深圳に住んでいても香港のIDがあれば香港の高校に通えるし、わざわざそうするという事は大陸の高校に通うよりなにかが有利なんでしょうね。高校生の女の子が密輸に関わるころの重大さを理解してはいなかっただろうし、ちょっとした小遣い稼ぎだったんだろうけど、密輸団の女リーダーから拳銃を見せられたときとか、ハオがやろうとしていた密輸団を出し抜いての密輸などに犯罪の匂いを嗅ぎ取れなかったんだろうかねえ。経済犯に恐ろしいほどの重罰を科す中国なんだけど、ペイが保護観察で済んだのは未成年だからそれとも何か裏があったんでしょうかと勘繰りたくなってしまった。最後に字幕で、今は税関はきちんと機能しているみたいなことが書いてあったけど、あれは中国政府を納得させてこの作品を上映するための免罪符だったのかなあ。香港IDでなんなく本土と香港を行き来するペイが、ハオと見たり母親と見たりした山から見る香港の全景は手に届きそうだけど届かないという本土に住む中国人の憧れなのかもしれない。その香港も本土並みの波が押し寄せてきているようだけど、深圳に住んでいれば上海よりもごくごく身近な経済特区はやっぱり香港なんだろうなあと思いました。女子高生を介した学園ものに見せかけた、香港への憧れに見えたのは資本主義社会側からみているからなんでしょうか。ところで最後の警察の手入れだけど誰がチクったんだろうか、それとも警察の張り込みに引っかかったのかな。

    あらすじ: 香港出身の父と大陸出身の母を持ち、毎日深圳から香港の高校に通っている高校生ペイ。父と母は既に分かれていて父は香港に別の家庭を持っていた。母は毎日麻雀をして生計を立てていた。ペイは友人のジョーとの北海道旅行を計画し、学校でスマホケースを売ったりバイトをしたりしてお金を貯めていた。ある時ジョーに誘われたパーティで顔を見た男が、香港と深圳の税関で係官に職質されるのを振り切る際に荷物をペイに押し付けて逃げ去っていった。それは香港から密輸されたiPhoneで、その後電話で指示を受けた場所へ運ぶとそれなりのお金を渡されたのだった。ジョーの彼氏であるハオもその密輸団の一味で、ペイは北海道旅行の資金集めのため密輸団の仕事をするようになる。香港にIDがあり深圳に住んでいるペイは検問所ではほぼフリーパスだった。次第にペイとハオは親密になって行き、そのことからジョーと喧嘩してしまう。それでもペイはハオが密輸団に内緒でiPhoneを密輸することに協力するが、引き取り先には密輸団のリーダーが先回りしており半殺しの目にあいそうになるが、警察が踏み込んできて一網打尽となる。そして保護観察下に高校生活にもどるペイの姿があった。


  • 鑑賞日 2020/12/11

    登録日 2020/12/12

    評点 70


    鑑賞方法 映画館/東京都/TOHOシネマズシャンテ 

    字幕



    これもまた「差別と分断」から発生する格差問題が根底にあるドラマ。現代はどこに行ってもこの問題が起きていないところはないのだろう。香港と(中国)大陸間の話となっているが昨今の香港の状況を見ているといずれこのような話も成立しなくなる可能性もある。それはそれで怖い事でもある。


  • 鑑賞日 2020/11/21

    登録日 2020/12/02

    評点 70


    鑑賞方法 映画館/大阪府/TOHOシネマズ梅田 

    字幕


    一国二制度の隙 ネタバレ

    ジュディ・ロック監督の『レイジー、ヘイジー、クレイジー』(2015)は香港の女子高生が援助交際で小遣い稼ぎする話だったが、こちらは香港と中国本土とを行き来する女子高生がアイフォンの密輸で小遣い稼ぎする話である。

    家族の都合で、住居は中国の深圳であっても、市民権は香港にあり、深圳から香港の学校に越境通学している女子高生がいるというのにまず驚いた。地図を見てみれば、確かに香港と深圳は隣り合っている。同じ中国だからパスポートはいらない。こういう日本人では想像もつかない事情がまず先にあり、さらにそれに目を付けた反社会組織が、その通学する女子高生に最新型アイフォンを香港から深圳に密輸させる(関税の関係で香港は電化製品やブランド品などが安く入手できるとのこと)というのだから、二度ビックリである。

    しかし、そんなので商売になるの? と思うが、主人公の女子高生が密輸中のアイフォンを落下させて壊し、それを修理するために深圳のスマホショップに持っていくという場面がある。するとたちまち人が集まってきて彼女を取り囲み、口々に「それ、売ってくれ」とか声をかけてくるというのだからすさまじい。しかも彼女が店を出てからも、その人々はいつまでもついてきて、必死で交渉を続けるのである。この描写を信じるなら、いかに中国本土でアイフォンが入手困難で、求められているかがよくわかる。そしてそこから裕福な香港と、貧しい中国本土の関係も自ずと浮かび上がってくる。

    そもそも深圳に住む主人公のペイと、その親友で香港に住むジョーの関係がそれを如実に表している。上流階級のジョーは日本の温泉旅行へ行こうと誘ってくるが、ペイにそんなお金はない。そのためジョーの彼氏のやっているアイフォン密輸のアルバイトに手を出すことになる。最終的にこの二人は男をめぐって喧嘩をし、絶交することになるのだ。

    この映画で描かれていることは私たち日本人の知らないことばかりで、かなり興味深く面白かった。ただ欲をいえば、この新人監督にもう少しエンタメ的サービス精神があればもっと多くの人に見てもらえる機会が増えたのではないか。例えば税関を通るときにはもっとヒヤヒヤさせる演出があってもいい。また密輸組織もせっかく女ボスという面白い設定にしているのだから、最後ヒロインが隠れて密輸していたのがバレたときなどもその裏表のある彼女の怖さがもっと強調されてもよかった。要は犯罪映画特有の殺伐さや緊迫感が足りないのである(まあ、青春映画の方に比重を置いているのだろうが)。

    最後に、これは映画自体に罪はないのだが、上映サイズの問題。本作は横長のワイドサイズ(シネスコサイズと言う人もいるが)だと思うのだが(imdbの本作の情報では「Aspect Ratio 2.39 : 1」と変則的なサイズが書かれている)、配給したチーム・ジョイは画面上下に黒の余白スペースをつけ、その下の部分に日本語字幕を入れていた。つまり元の映画はワイドサイズなのに、ビスタサイズで上映素材を作ったことになる。さらに私が見たTOHOシネマズ梅田はスクリーンの左右をワイドサイズ枠で開いていたので、結果的に額縁上映になってしまった。あのね、いつも言うことだけど、上映が始まったらスクリーンには映写されている映画以外の不要な部分を見せてはいけない。せっかくの画面が小さく見えるのみならず、監督や撮影スタッフが意図した構図すらも破壊されるからだ。元々はフィルム映写からデジタル映写に変わる際、TOHOをはじめとするシネコンが、映画の上映サイズに合わせて暗幕で枠の調整をしない、手抜き上映を始めたことに端を発する。そしてとうとう配給会社までこんなおかしな上映素材を提供し始めた。正しくまともな映写の荒廃はどんどん進んでいく。誰か食い止められる救世主はいないのか。


  • 鑑賞日 2020/12/01

    登録日 2020/12/01

    評点 75


    鑑賞方法 映画館/福岡県 

    字幕


    見事なラストシーン

    中国の深圳から香港の高校へ税関を通過して通っている女子高生が日本旅行の資金欲しさにiPhoneの密輸に手を染めていく青春映画。組織犯罪を題材にしているものの基本的には友情、恋愛、家族の確執が物語の中核であった。

    ヒロインのペイは親友ジョーに誘われるがまま船上パーティーに授業をさぼって参加。泳げないのに海に飛び込んだり酒を飲んだり、大いに青春を謳歌する。両親は離婚していて父親はトラック運転手として香港在住。時々遊びに行くが父親が新しい家族とレストランにいるところに出くわすと何も言わずに帰るような気づかいもしていた。母親は定職につかない人間で男に貢いではカネだけ取られてしまうことも。こういった複雑な家庭環境を随所に見せながらヒロインの心の揺れを繊細に描いた佳作であった。

    ヒロインはいつしか親友の恋人と懇ろになる。一線を越えたかどうか、それを表すような場面はなかったが密輸グループの女ボスにバレないように恋人がヒロインに儲け話を持ち掛けたくらいだから仲は親密そのものだった。この密輸シーンが数回出てくるが最初は税関だとは気づかず単に地下鉄の改札とばかり思っていた。空港や港のセキュリティチェックとは比べ物にならないくらいスカスカの監視体制だった。新型iPhoneを隠してここを通過し買い手に渡すと法外な報酬がもらえる、しかし捕まれば警察行き・・・たいした逡巡もないままヒロインは密輸稼業にのめりこんでしまう。このあたりのソフトタッチを見るにつけヒロインの精神的な未熟さがクローズアップされてしまう。どうしてもお金が必要というより、今この瞬間を楽しみたい・・そんな刹那主義に青春映画の特徴が垣間見られた。

    最後は警官隊の手入れで組織は一網打尽。ヒロインも捕まってしまう。カメラが徐々にズームダウンしていくと巨大なビルの一室がアジトになっていたことがわかる。大都市香港の影の部分を象徴的に描いた見事なカットだった。
    ヒロインは母親と香港市内が一望できる山に登る。
    そして”これが香港なのね”と口にする。ここがラストシーン。一国二制度のはざまで煩悶する香港の国勢とヒロインの心情がシンクロしているように思えた。


  • 鑑賞日 2020/12/01

    登録日 2020/12/01

    評点 65


    鑑賞方法 映画館/東京都/TOHOシネマズシャンテ 

    字幕


    運び屋(香港編) ネタバレ

    香港女子高生による運び屋もの。
    香港から深圳との間に設けられた税関をすり抜けるブツがiPhoneっていうのか、いかにも今っぽい。
    いわゆる中国の田舎の農村の様な風景は一切出てこず、一国二制度を謳う中国に取り込まれつつある香港と、そこで逞しく金儲けを企む人々の姿がリアルに描かれていて良かった。
    税関すり抜けも、現在はもっと改善されているとラストにクレジットが出るのだが、香港がより中国に取り込まれてしまったと考える事もできるので複雑な気持ちになる。
    深圳も成長が著しいので、場面ごとのシーンが香港か大陸か一瞬混乱して、どっちで起きてる状況なのか、いまいちわかり難いのは地元民ではないしょうがないかな。


  • 鑑賞日 2020/11/28

    登録日 2020/11/28

    評点


    鑑賞方法 映画館/愛知県/109シネマズ名古屋 

    字幕



    映画が始まってから、なんか見たことあるなー、と思ったら昨年の「あいち国際女性映画祭」で上映されてた作品だった。タイトルも変わってたから、始まるまで気付かなかったよ。
    中国と香港との間を行き来することができる、女子高生ならではの裏のお仕事。初めて見たときにはこの辺の事情がよくわからなかったけど、今回はとても楽しむことができた。
    監督は女性で、これが初の長編作品。準備に2年かけて調査をしたというだけあって、よくできた映画でした。


  • 鑑賞日 2020/11/27

    登録日 2020/11/27

    評点 60


    鑑賞方法 映画館/愛知県/109シネマズ名古屋 

    字幕


    今や香港もまた中国の一部となった中、深圳から少女ペイは何を見たか!

    異国の地、日本に憧れるペイ。彼女の夢は仲の良い友達と日本を訪れること。夢の実現の為に始めたバイトが次第に様相を変える。あどけないペイの表情の変わりようが印象的。貧富の差、社会の格差から生じた犯罪の一端。犯罪集団でありながら、どこか家族的な強い繋がりを感じたのは自分だけだろうか。