東京から故郷の島、鹿児島県長島町へ突然帰郷した城子(平岡亜紀)。彼女は3年前、この島を舞台にした映画で主演デビューするはずだったが、制作は頓挫。島で映画制作に出資していた人の中には、いまだに城子を恨んでいる人もいる。一方、生まれてこの方30年以上島を出たことがない由記乃(花島希美)は、両親と妹と共に実家で暮らし、高校時代から清掃業に就いている。結婚の兆しを見せない由記乃に、同級生や島の人々たちはお節介を焼いている。そんなある日、根無草の城子が突然同居することになり、由記乃の日常が脅かされてゆく。再び「映画を撮る」と云い始める城子。それをきっかけに、静かな島にいくつのも小さな事件が巻き起こる……。