2018年、東京。シャルロット・ゲンズブールは、母であるジェーン・バーキンを撮影し始める。これまで、他者と対峙したときに付き纏う遠慮のような感情が、母と娘の関係を歪なものにしてきた。母娘は、自分たちの意思とは関係ないところで距離を感じていた。ジェーンがセルジュの元を離れ、家を出て行ったあと、シャルロットは父の元で成長した。そんなシャルロットは、3人の異父姉妹のこと、次女である自分より長女ケイトを愛していたのではないかという疑念、公人であり母であり女である彼女の半生とはいったいどんなものだったのかを、ジェーンに聞いておきたかった。シャルロットはカメラのレンズを通して、初めて母親の真実と向き合う……。