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     KINENOTE DATA       前日比
会員数 54,729 2
総鑑賞データ数 7,064,650 558
総レビュー数 933,094 122
鑑賞方法別データ数
映画館 1,834,126 155
レンタル 596,906 11
購入 124,720 7
VOD 559,557 124
テレビ 924,129 83
その他 158,642 22

VORTEX ヴォルテックス

  • ぼるてっくす
  • VORTEX
  • VORTEX
  • 平均評点

    73.3点(82人)

  • 観たひと

    131

  • 観たいひと

    28

  • レビューの数

    18

基本情報

ジャンル 社会派 / ヒューマン / ドラマ
製作国 フランス
製作年 2021
公開年月日 2023/12/8
上映時間 148分
製作会社 Rectangle Productions=Wild Bunch International=Les Cinemas de la Zone=KNM =Artemis Productions=Srab Films=Les Films Velvet=Kallouche Cinema
配給 シンカ
レイティング PG-12
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ
メディアタイプ ビデオ 他
音声 5.1ch
上映フォーマット デジタル

スタッフ

キャスト

(C) 2021 RECTANGLE PRODUCTIONS - GOODFELLAS - LES CINEMAS DE LA ZONE - KNM - ARTEMIS PRODUCTIONS - SRAB FILMS - LES FILMS VELVET - KALLOUCHE CINEMA

場面

予告編


     

解説

鬼才ギャスパー・ノエが“暴力”と“セックス”を封印し、自身の体験に基づき、“病”と“死”をテーマに作りあげた物語。心臓病を抱える夫と、認知症を患う妻。離れて暮らす息子は、両親を心配しながらも、お金を無心するために家を訪れるが……。出演は「サスペリア」などを送り出したホラー映画の巨匠ダリオ・アルジェント、「ママと娼婦」のフランソワーズ・ルブラン。

あらすじ

心臓病を抱える映画評論家の夫(ダリオ・アルジェント)と、認知症を患っている元精神科医の妻(フランソワーズ・ルブラン)。離れて暮らす息子(アレックス・ルッツ)は、2人を心配しながらも、お金を無心するために家を訪れる。心臓に持病を抱える夫は、日に日に重くなる妻の認知症に悩まされ、やがて日常生活に支障をきたすようになる。そして、2人に人生最期の時が近づいていた……。

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  • _A

    鑑賞日 2024/11/20

    登録日 2024/11/20

    評点 70


    鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ 


    一緒にいるのに孤独な二人。

    老いと死について、徹底的にドライな視点。心臓病を持つ夫と認知症の妻の様子を、分割したカットで追う。同じ空間にいて、同じ時間を過ごしていても、二人の時間はほとんど交わることなく、孤独に過ごしていることが伝わってくる。一人息子にかかる介護負担をはじめ、誰しもが通る辛さも描きながら、ラストでからっぽになったアパルトマンの部屋が無常。徹底的にドライだが、とてもリアルで観たあとは、自分の両親や自身の老いについて考えずにはいられなかった。


  • 鑑賞日 2024/01/27

    登録日 2024/02/12

    評点 75


    鑑賞方法 映画館/群馬県/シネマテーク高崎 

    字幕


    無情の終焉

    老齢の夫婦。
    夫は心臓に持病。
    妻は認知症。

    まだ元気な時の2人の食卓の風景から一変する。
    崩壊していく家庭の過程があまりにも残酷で切ない。
    頼るべき息子は薬物売りをしているような前科持ちのようで
    まるで頼りにならない。
    その場の生活支援くらいは可能なのかもしれないが
    資金面からの生活支援は…

    世代間の社会構造の変化が経済格差などの格差を生んでいて
    労働者として疲弊する事を拒否した者たちは
    この息子のような没落、堕落を甘受するしかないのだろう。
    その時に
    両親世代が何かをしてやれるほど社会構造にツテがない。
    だから
    再起を望んでいたとしても
    それを支援したいと望んでいても
    何かが出来るわけではない。
    その事は自分自身が無職になった経験からも感じる事。
    親の世代であれば
    社会が寛容で、横の繋がりがそこかしこにあって
    しかも組織としての企業が発展途上にあったからか
    情報戦争という言葉が存在していなかったからか
    入る人出ていく人に厳しくなくて
    緩やかに大きな輪があったように思いますが
    今は組織ごとの小さな輪がいくつもあるばかりで
    その輪は他者を受け付けない。

    そんな社会にいつの間にかなってしまっていて…
    それがゆえに、社会から取り残されていく夫婦と親子
    病院のような場所にアクセスする事は出来たとしても
    それ以外の行政サービスが遠くにあるように感じられます。

    2人の生活の補助を行政がそのサービスの中でできていたなら
    こんな風に残酷で切ない終焉を迎える事もなかっただろうに。
    もちろん、夫であり父である彼が支援を拒絶しているような所はあったのだけれど…

    人々が作り上げて維持してきた社会構造が
    人々を切り捨てているような気がしてならないです。
    それで良いのでしょうか?


  • 鑑賞日 2024/01/23

    登録日 2024/01/26

    評点 75


    鑑賞方法 映画館 


    哀しい終末ドラマ

     いわゆる老々介護の問題を描いた作品だが、高齢化が進む日本でも身につまされる話ではないだろうか。ミヒャエル・ハネケ監督の「愛、アムール」が連想された。

     映画は老夫婦がバルコニーで楽しそうにワインを飲んでいる所から始まる。その後、二人が同じベッドに入ると、突然画面が分割し、以降は夫と妻それぞれにフォーカスしたスプリットスクリーン・スタイルで映画は進行する。
     認知症を患った妻。それを介護する夫。一つ屋根の下に暮らしながら、二人の心はどんどん離れていく。そんな関係が冷徹に切り取られながら、人生の終末が残酷に提示されている。

     何とも世知辛い話であるが、老いには誰も抗えない。これが現実なのだろう。

     老夫婦には離れて暮らす長男がいる。おそらく彼がもっとしっかりしていれば、この状況も少しは変わっていたかもしれない。しかし、彼もプライベートで色々と問題を抱えていて余り当てにならない。介護施設に入るという手もある。しかし、慣れ親しんだ我が家を離れたくないという理由で彼らは頑なにそれも拒む。結局どうすればよかったのだろうか?中々解決策が見つからないのが、観てて何とも歯がゆかった。

     監督、脚本はこれまでに数々の問題作を撮りあげてきたフランスの鬼才ギャスパー・ノエ。今回はセックスとバイオレンスといった過激な表現を封印し、老夫婦の日常を淡々と紡いでみせ、正に新境地という感じがした。

     特筆すべきは全編を貫くスプリットスクリーン・スタイルで、これは実に野心的だと思った。前作「ルクス・エテルナ 永遠の光」でも試用されたが、その時は実験趣向の強い中編作品で今一つ効果的とは思わなかった。しかし、今回はその演出意図が十分に伝わってきた。二つの画面に分断されることで老夫婦の関係崩壊がいやが上にも意識させられた。

     また、最終的にこの分割画面は一つにまとまるのだろうな…と思って観ていたら、これもいい意味で予想を裏切られた。ラストには一抹の寂しさを覚えたが、同時に魂の浄化のような安らぎも覚えた。

     意外性のあるキャスティングも秀逸である。夫役を演じるのはイタリアン・ホラーの巨匠ダリオ・アルジェント。今回が映画初出演ということであるが、中々どうして。哀愁を漂わせた枯れた味わいが魅力的である。いっそのこと監督兼主演で老人ホラーを撮ってみてもいいのではないだろうか。


  • 鑑賞日 2024/01/20

    登録日 2024/01/21

    評点 60


    鑑賞方法 映画館/石川県/シネマサンシャインかほく 

    字幕



    老夫婦の最後を画面を二分割で捉えた実験的要素が強い意欲作。心臓と脳の機能停止による死をそれぞれ描いているが、死をそんな画一的に描くのはどうなんだろうと思いながら観た。
    それにしてもあの息子はどうなんだ。


  • 鑑賞日 2023/12/15

    登録日 2024/01/20

    評点 70


    鑑賞方法 映画館/宮城県/フォーラム仙台 

    字幕


    死の現実

     フランス映画。年老いた夫婦のお話。元精神科医で認知症を患う妻と映画批評家で心臓病を抱える夫。二人は古いアパルトマンに住んでいる。離れて暮らす息子はヤクの売人をしていたこともあり、薬物依存。ときに息子を連れて二人を訪れ金の無心をする。夫は映画関係の集まりで知り合った若い女性に連絡をしたり、映画評を書いたりしていた。認知症の妻は近所を彷徨ったり、夫の部屋を片付ける際に書きかけの原稿を捨てたりする。妻にいらつき、孫にイラつく夫だったがある時胸を押さえ倒れてしまう。救急搬送された夫は病院で息を引き取る。残された妻は夫のいないことに気付き、ある時ガス栓をひねってそのまま寝てしまうのだった。
     ギャスパー・ノエとダリオ・アルジェントの名前をポスターで見た時、ダリオ・アルジェントのホラーをギャスパー・ノエが監督したのかなんて期待をしてしまったけど、やっぱり違いました。しっかりギャスパー・ノエの映画でした。老夫婦やその息子それぞれがお互いに離れてしまっている風に二分割の画面でそれぞれを写す映像処理は、まるでサスペンス映画のようにとても不安になってしまう効果がありました。ダリオ・アルジェントは本業が監督とは思えないほどの演技でしたが、怒ってばかりいる老人というのはもしかしたらあまり演技力を必要としないのでしょうか。それにしても救いのない終末期でしたが、これが現実なんでしょうね。二人のアパートから物が消えていくラストでは、死ぬということはその痕跡も消えてしまうのだということを見せられた思いがしました。


  • 鑑賞日 2024/01/10

    登録日 2024/01/11

    評点 70


    鑑賞方法 映画館/東京都/ヒューマントラストシネマ有楽町 


    綺麗に生きられるか

    死とか老いの残酷さ、恐怖を描く。
    誰しも最後に経験する、避けられない現実。

    若い時に、どれだけ立派な仕事をしていても、
    結局は崩れていく生活。

    息子は麻薬中毒

    二つの画面で妻と夫の個々人を撮るやり方が、
    別々の世界を生きることになった夫婦の姿をより哀しくさせる。

    健康に生きたいなぁと切に願う


  • 鑑賞日 2024/01/02

    登録日 2024/01/03

    評点 75


    鑑賞方法 映画館/福岡県/KBCシネマ 

    字幕


    ギャスパー・ノエの良心作

    ギャスパー・ノエの作品はあんまり好きでは無いが、本作は自分と両親の関係性が多少なりともシンクロする部分があり身につまされながら観賞した。過去に心臓病の大手術をした映画評論家の父親、元精神科医で認知症が進行中の母親、コカインの売人で精神科に入院歴のある息子、主な登場人物はこの三人。画面は中央から二分割され片方に父親、もう片方に母親という具合に同時進行で描かれていく。何かしら実験的な部分を監督は取り入れてきたが本作ではほぼ全編をスプリット画面で構成していた。しかしながらそこに描かれた物語は夫婦と親子のいわば普遍的な内容であり、ギャスパー・ノエ監督の実体験がにじみ出た良作という印象だった。

    わざわざスプリット画面にした意図は今まで夫婦にとって一つだった世界が妻の認知症(夫を他人と間違える事もあった)によって計らずも2つの世界に分離されたことを象徴させた気がする。形だけは夫婦の男女が何の選択肢も見出だせないまま日々を送る様子は他人同士が暮らしていると言えなくもない。夫の原稿を妻はトイレに流すが夫は声を荒げただけでそれ以上何をするわけでもない。夫の心のどこかに諦めと愛情があったに違いない。しかし一方で夫は同業者らしき女性と不倫をしており妻への思いやりがストレートに響いてこないのも事実。ギャスパー・ノエがこんな夫婦関係の機微を描ける作家だとは全く認識していなかった。

    夫は心臓発作、妻はガス漏れによる中毒で相次いで亡くなった。息子は現実逃避でヘロインを吸引する。ラストでは夫婦のアパートに置かれた主人を失った荷物の数々が映し出された。それはやがて何も無い空虚な空間へと様変わりする。この無常観の表現にも驚かされた。監督の次回作と展望に今から期待が募る。


  • 鑑賞日 2023/12/09

    登録日 2023/12/28

    評点 85


    鑑賞方法 映画館/千葉県/キネマ旬報シアター(旧TKPシアター柏) 

    字幕


    開放感 ネタバレ

    残酷な、残酷な作品。

    でも、なんだろう。
    私のこの開放感は。

    なんにもなくなる。

    喜びも、悲しみも。未練も。
    積み上げ、成し遂げた、成し遂げられなかったなにかも。
    執着も。

    片付けられて、空っぽになる。

    だったら、怖くない。

    私はそう思った。


    ギャスパー・ノエ作品をはじめて好きだと思った。


  • 鑑賞日 2023/12/22

    登録日 2023/12/27

    評点 70


    鑑賞方法 映画館/神奈川県/kino cinema 横浜みなとみらい 

    字幕


    画面が分割 人の心も分割

    夫は心臓病、妻は認知症が急速に進行中の2人住まいの老夫婦が、たまに訪ねる息子から施設入りを勧めるられるも、自宅を離れず医者にも頼らない生活にこだわり、病状と生活が悪化していく話だが、現実によくあるそんな状況を今更知らしめる目的の映画ではないだろう。

    ユニークな表現なのが、
    登場人物の各々のワンショットの正方形の画面を、
    シネマスコープの画面の中で左右に2つ並べる分割画面(スプリットスクリーン)で見せるのが、
    全編に渡っての基本的な作りであること。

    この表現方法によって、、
    夫婦2人は同じ場所に居ても、それぞれ別の世界で暮らしている感覚になる。

    例えば、認知症の妻が息子に「夫の行動がおかしい」と言ったりで、
    確かに夫も「医者のリストを作った」などと言い張り続けているのは、
    ウソなのか?実は正常なのは妻の方で、映像はウソの印象を植え付けているのか?
    などという(妻の世界からの)見方もありえると思ってしまう。

    また、息子の説得を父が拒否し続ける会話でも、
    2人の考え方の違い(≒住んでいる世界の違い)の大きさがスプリットスクリーンによって強調されていた。

    ーーーー

    一般的かつ客観的には「老いては子に従え」のことわざ通りの状況で、
    自分を過信し他人に助けを求めないのは、判断ミスにつながるのが当然だろう。

    ただし、
    「自分の死が近いことを意識する高齢者における、健康管理や生活の方法」
    の判断の是非の場合は、
    仮に正しい方を選択したとして、
    その良い結果が何十年間の人生を左右する訳でもなく、
    せいぜい寿命が数年間延びるだけである。

    したがって、選択は実はそんなに重大な問題ではないのかもしれない。

    それに、老若男女どんな人でも、
    「自分の人生は自分が決める」というのは尊重されるべき。

    そして、結局は人は死んで、
    この世から物理的にも、生きていた痕跡も、人の記憶からも消え去っていき、
    それは免れない現実。

    老いや死を、悲しさよりも、現実としてフラットに描いていた作品だった。

    ----

    ダリオ・アルジェント監督が演じた夫の過去を振り返る場面で、
    彼の若かった頃の写真を使っていて、
    「この頃は、あんな『人が死にまくる映画』の数々を作っていた」
    と思ってしまうのが、なんだか笑える。


  • 鑑賞日 2023/12/23

    登録日 2023/12/24

    評点 75


    鑑賞方法 映画館/大阪府/シネ・リーブル梅田 


    人生は儚く。 ネタバレ

    ギャスパー・ノエ監督作。映画評論家の夫と元精神科医の妻という老夫婦。ある日、妻が認知症を発症、息子は生活の基盤を確立していないこともあり、あまり頼りにならず、妻はやがて、二人の生活を危険に晒すほどに悪化していき…

    過激な作風で知られるギャスパー・ノエにとって異色の題材と思って見始めると、切実な内容がやがて容赦ない展開となっていき、最後にはギャスパー・ノエ作品ならではの刻印がされる。エンドクレジットのない幕切れも内容を反映してキレがいい。夢の中のような夢のような一瞬の人生を感じさせる。