ナイトクラブのステージで観客を魅了するドラァグクイーンのジュールズはある夜、ステージを終えた後、タトゥーだらけの男、プレストンと出会う。だが、その出会いは突然、憎悪に満ちた暴力へと変わり、ジュールズの心と体に深い傷が刻まれる。舞台を降り、孤独な日々を送りながら、痛みと向き合い続けていたジュールズは数ヶ月後、偶然立ち寄ったゲイサウナでプレストンと再会。ドラァグ姿ではないジュールズのことを、かつて暴力を振るった相手だと気づかぬまま誘うプレストン。憎悪に駆られて、自分を襲った男が、実は自身のセクシュアリティを隠していたことを知ったジュールズは、その矛盾を暴き、復讐を果たすため、密会の様子を記録しようとする。ところが、密会を重ねるたび、プレストンの暴力的な仮面の奥にある脆さと葛藤が浮かび上がり、彼の本質に触れたジュールズの心にもまた、説明のつかない感情が芽生え始める。待ち受けるのは復讐か、それとも……。