金座後藤家の女中・お浅は、幼なじみの与七に想いを寄せていた。しかし、与七を乗せた御用船は無宿人に襲撃されて沈没。お浅は川へ身を投げようとするが、偶然通りかかった政に助けられる。金を乗せた御用船沈没によって江戸の金相場は急上昇し、そんな折り、主水に鎌イタチの元締おむらから裏の仕事の依頼が入る。後藤家の妻・千勢が御用船乗組員の仇討ちに五百両出すというのだ。主水は話がうますぎると仕事を断るが、数日後、無宿人どもを始末したおむら達が、紅蝙蝠を自在に操る黒装束の集団・地獄組に襲われる。新月の夜のある日、丘の上から突然立ち昇った不思議な光を見ようとると江戸中から人々が集まっていた。その中には千勢の企みを暴こうとする政や秀、おむらの姿もあった。だが、その光とは実は後藤家が無宿人どもに襲わせ、隠させた御用船の金の光だった。その真相を知られることを恐れた千勢らは、お浅ともども仕事人達を始末しようとしていた。すべては金の値上がりで儲け、その金で老中職を買おうとする勘定奉行・太田と金座後藤家の当主の座を狙う三之助が仕組んだことだった。無宿人どもに上納金を盗ませ、隠させ、仕事人に無宿人どもを殺させ、その仕事人を今度は黒装束の地獄組が襲う。そしてそのからくりを知った主水を始め、仕事人達は地獄組との死闘を繰り広げ、勘定奉行・太田と金座後藤組の三之助、そして千勢に怒りの刃を差し向けるのだった。