1933年、英国の貧しい大学生ガイ・マリオン(スチュアート・タウンゼント)は、美貌と天真爛漫な振る舞いで名高い上流階級の娘ギルダ・ベッセ(シャーリーズ・セロン)と出会う。全く生きる世界が違うゆえにお互いに強く惹かれ合い、一夜を共にする二人。しかし、ギルダはガイの愛の告白を受け入れることなく、単身パリへと旅立っていく…。3年後、大学を卒業したある日、忘れかけていたギルダからの手紙に導かれパリに渡ったガイは、女優やカメラマン、アーティストと次々と自己表現の場を求め、華やかに暮らすギルダと再会する。芸能活動の援助を目当てにパトロンとベッドを共にすることを止めない奔放なギルダ。彼女は、14歳のときに占い師から「あなたの34歳以降の人生が見えない」と告げられたことが脳裏から離れず、とにかく生き急いでいた。そして、その本当の願いは、恋人のガイ、スペインの内戦を逃れてきた友人のミア(ペネロペ・クルス)の3人で暮らすことだった。迫りくる戦争の現実に背を向け、1930年代パリ特有の享楽的な生活を謳歌する3人。しかし、台頭するナチスの勢力は次第に彼らの生活に影を落とし始め、ガイとミアはいつまでたっても快楽主義的な生活を追い求めるギルダを残し、内戦の激化するスペインに渡る。月日が流れ、世界は遂に戦争に突入していった。そして、レジスタンス活動のためにナチス占領下のパリに舞い戻ったガイが見たのは、ドイツ将校に寄り添い街を歩くギルダの姿だった。相変わらず自分の幸せだけだけを追い求めているかに見えるギルダ。しかし、戦争の荒波は彼女の人生、そして彼女自身をも大きく変えようとしていた。