2005年、へヴィメタルをこよなく愛する金融トレーダーのマイケル(クリスチャン・ベール)は、格付の高い不動産抵当証券の事例を何千も調べていくなかで、返済の見込みの少ない住宅ローンを含む金融商品(サブプライム・ローン)が数年以内に債務不履行に陥る可能性があることに気付く。しかし、その予測はウォール街の銀行家や政府の金融監督機関からまったく相手にされなかった。そんななか、マイケルは“クレジット・デフォルト・スワップ”という金融取引に目をつけ、ウォール街を出し抜こうと画策する。同じころ、マイケルの戦略を察知したウォール街の銀行家ジャレット(ライアン・ゴズリング)は、信用力の低い低所得者に頭金なしで住宅ローンを組ませている大手銀行に不信感を募らせるヘッジファンド・マネージャーのマーク(スティーブ・カレル)を説得し、“クレジット・デフォルト・スワップ”に大金を投じるよう勧める。また、今は一線を退いた伝説の銀行家であるベン(ブラット・ピット)は、この住宅バブルを好機と捉えウォール街で地位を築こうと野心に燃える投資家の二人から相談を持ち掛けられる。ベンは自分のコネクションを使って、彼らのウォール街への挑戦を後押しすることを決意する。三年後、住宅ローンの破綻をきっかけに市場崩壊の兆候が表れ、マイケル、マーク、ジャレット、ベンは、ついに大勝負に出る……。