“ジェンダー平等指数”12年連続1位のアイスランド。その首都レイキャビクにある1942年創立の男女共学の家政学校を取材したドキュメンタリー。学生たちが家事全般を学ぶなか、自立した人生を楽しむための技術、今を生きる知恵をつかむ姿を浮き彫りにしていく。監督は本作で長編デビューを果たしたアイスランドの新鋭女性監督ステファニア・トルス。家政学校(花嫁学校)はかつて、義務教育後に進学の機会が少なかった女性たちを良き主婦へと育成することを目的に世界中に存在した。その多くは衰退したが、この学校は1997年に初めて男子学生を受け入れ現在まで存続している。今では男女を問わず、「自分のことを自分で世話できる人間になりたい」という学生たちがアイスランド全土から集まってくる。監督は、家事は女性だけの仕事ではない、つまり、私たちは皆、主婦だと言えると語り、〈主婦〉という言葉はポジティブなものであるべきだと、タイトルに掲げたという。