千葉県千葉市の生まれ。小学校時代から野球一筋で、千葉市立高校では4番打者。甲子園の夢は果たせなかったが、専修大学文学部に進学後も準硬式野球部に入る。大学在学中の1977年、水島新司の人気野球漫画の映画化「ドカベン」の出演者公募に家族が応募。合格して、野球部のキャプテン・長島役で出演する。俳優になる気はなかったが、同作の演技を酷評されて闘志が湧き、再び公募を受けて寺山修司脚本、東陽一監督の「サード」78で主人公の非行少年役に選ばれる。この年は、野村芳太郎監督「事件」、藤田敏八監督「帰らざる日々」にも主演し、健康的な肉体と理屈抜きの行動力で大人社会を揺さぶる新しい青春映画の象徴となって、ブルーリボン賞ほかの新人賞を独占する。大柄で質朴な外見を買われて、岡本喜八監督「英霊たちの応援歌・最後の早慶戦」79、舛田利雄監督「二百三高地」80など戦争映画の軍人役が集中したのち、根岸吉太郎監督「遠雷」81にトマト農家の若者役で主演。ぶっきらぼうだがカラッとした等身大の青春像を演じて手応えを掴み、キネマ旬報賞ほか各賞の主演男優賞を受賞する。以降は多くの映画や、日本テレビ『あきれた刑事』87、テレビ朝日『避暑地の猫』88などのドラマで常に活躍。83年に初舞台を踏んで以来、演劇作品も多数ある。目立った演技派的技量で唸らせるタイプではないが、あらゆるジャンルの作品に出て、その度に新鮮に映る独自の存在感を持つ。中でも、男の恋愛と人生の綾を好演した神代辰巳監督「噛む女」88、根岸監督「透光の樹」04は、かつての青年像と繋がる主要作。また、農業に従事し、2004年から生産者と消費者の交流の場“青空市場”を主宰。農業コンサルタントとしての活動も本格的に行なっている。