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     KINENOTE DATA       前日比
会員数 54,729 2
総鑑賞データ数 7,064,650 558
総レビュー数 933,094 122
鑑賞方法別データ数
映画館 1,834,126 155
レンタル 596,906 11
購入 124,720 7
VOD 559,557 124
テレビ 924,129 83
その他 158,642 22

暗黒街の顔役(1959)

  • あんこくがいのかおやく
  • The Big Boss
  • The Big Boss

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  • 平均評点

    65.9点(87人)

  • 観たひと

    144

  • 観たいひと

    14

  • レビューの数

    23

基本情報

ジャンル アクション
製作国 日本
製作年 1959
公開年月日 1959/1/15
上映時間 101分
製作会社 東宝
配給 東宝
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声 疑似ステレオ
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督岡本喜八 
脚本西亀元貞 
関沢新一 
製作田中友幸 
撮影中井朝一 
美術阿久根巖 
音楽伊福部昭 
録音刀根紀雄 
照明森茂 

キャスト

出演鶴田浩二 小松竜太
宝田明 小松峰夫
三船敏郎 樫村大助
白川由美 菊村純子
草笛光子 リエ
柳川慶子 陽子
笹るみ子 かな子
河津清三郎 横光
平田昭彦 須藤
田中春男 黒崎
佐藤允 五郎
中山豊 ユタ公
桐野洋雄 バタ公
山本廉 
岩本弘司 
ミッキー・カーチス 
夏木陽介 
堺左千夫 市村
広瀬正一 鳴海
高木弘 平野
瀬良明 村上刑事
中丸忠雄 下松刑事
高堂国典 石山の父親
沢村いき雄 天岸
天本英世 小山
中島そのみ 青柳春美
横山道代 トミ江

解説

「若旦那は三代目」の関沢新一と西亀元貞の脚本を、「若い娘たち(1958)」の岡本喜八が監督した男性活劇篇。撮影は「裸の大将」の中井朝一、音楽は「東洋の怪物 大怪獣バラン」の伊福部昭。「弥次喜多道中双六」の鶴田浩二、「隠し砦の三悪人」の三船敏郎、「大学の人気者」の宝田明に、白川由美らが出演。パースペクタ立体音響。

あらすじ

「西脇金融社長射殺!犯人は自動車で逃走、食堂勤めの少女が目撃」--新聞が大きく報道したこの事件が迷宮に入ろうとするころ。小松竜太は、親分の横光に弟・峰夫が歌手としてジャズ喫茶に出演しているのを止めさせると命じられた。竜太は暴力で飯を食う横光組の幹部で、弟の峰夫もその一員だったが、堅気の娘・陽子を恋してからは足を洗って歌手として身を立てようと考えるに至った。しかし、西脇社長殺しが横光組の仕業であり、その手先となって働いた峰夫が人目に立つことは許されなかったのだ。竜太は峰夫に歌手をやめるよう頼んだが峰夫の決心は固かった。かねてから竜太に対抗意識を燃やしていた同じ幹部の黒崎は、横光にたきつけて竜太を蹴落そうとし自ら峰夫の消し役を買って出た。黒崎は峰夫をいつもの殺し場、樫村自動車修理工場に誘い出すが、峰夫は難を逃れた。工場の主・樫村は、横光に金を融通してもらったばかりに常に利用されていた。一方、竜太は再び峰夫に歌手を断念するよう頼んだが峰夫の心は変らない。竜太にも、かつては愛人があり、その女が残した子供の真一は小児マヒで愛光園に入院しているだけに弟の気持がよく分った。彼は大幹部の須藤に、いざという場合は弟を救ってくれるよう頼んだ。やがて峰夫は歌っているうちに西脇事件の目撃者・かな子に発見された。これを知った黒崎は、まず、かな子を殺し、再び峰夫を狙い出じた。警察も峰夫に星をつけた。竜太は峰夫を連れ出し、陽子と一緒に逃した。危険は竜太の上に回ってきた。黒崎は真一を愛光園から誘拐、子供をたてに峰夫の連れ出しを迫った。竜太は止むなく従った。峰夫の殺し場は樫村の自動車工場と決った。竜太は頼みの綱を須藤にかけたが、彼は前に襲った外国人の仕返しに倒れたと横光の情婦リエが知らせにきた。竜太は峰夫をかばって黒崎と対峙した。しかし絶望である。このとき横光の配下の五郎が竜太のために寝返りをうち、これをきっかけに工場は修羅場と化した。竜太はいよいよ窮地へ。そこへ樫村が、今までの怒りを一身にこめ、電気ドリル片手に横光らに約した。ひるんだすきに彼は一一〇番へ電話した。驚いた横光と黒崎は自動車で逃走するうち非常警戒を突破して暴走、自ら墓穴を掘った。だが竜太も黒崎の弾丸に当り息を引取っていた。峰夫と陽子は真一を連れ愛光園へ行き、竜太の霊を慰めることになった。

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    岡本喜八組が揃いつつある

    岡本喜八の監督3作目で、暗黒街シリーズ2作目。テンポ良く歯切れが良い。まだ岡本監督らしいポップさは薄く、次の「暗黒街の対決」を待たなくてはならないが、本作で既に佐藤允、天本英世、中丸忠雄といった岡本組が脇役で登場しており興味深い。宝田明が歌を披露。後にミュージカルの舞台に出ることになるとは本人も思っていなかったのではないか?鶴田浩二がやや重く合わない。


  • 鑑賞日 2024/02/04

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    評点 70


    鑑賞方法 VOD/U-NEXT 


    好きだな岡本喜八映画

    岡本喜八監督のテンポのいい巻頭部分から映画に引き込まれる。当時としては邦画には珍しかったフィルムノワールの秀作。気の弱い自動車修理工・三船敏郎、天本英世・佐藤允の殺し屋たちといった脇役も充実。好きだな岡本喜八。


  • 鑑賞日 2010/02/07

    登録日 2022/08/24

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    鑑賞方法 選択しない 


    石川力男の辞世の句が飛び出す

     山本嘉次郎監督の「暗黒街」から三年、「暗黒街の顔役」であります。実質的なシリーズ第一作と申せませう。監督はまだ新人監督扱ひの岡本喜八。わたくしの大好きな監督の一人です。それはどうでもいいか。脚本は西亀元貞と関沢新一。西亀元貞つて誰だつたかしらと思つたら、平田昭彦の唯一の主演作「鉄腕涙あり」の人でした。音楽は伊福部昭。喜八作品を担当するのは珍しい。後年の「座頭市と用心棒」でも組んでゐますが、これは多分カツシンの意向ではないかと思はれます。

     出演者は、鶴田浩二・宝田明・三船敏郎を三大スタア共演として売り出しましたが、実態は鶴田と宝田の兄弟役が主役であります。宝田は殺しの共犯として、食堂に勤める少女に顔を目撃されてゐます。しかし彼は歌手としてクラブの舞台に立つてゐるので、親分の河津清三郎は即刻やめるやうに鶴田に命じますが、宝田はこれを拒否するのです。このままでは目撃少女からの証言で、アシが付いてしまふ。河津は幹部の田中春男や殺し屋佐藤允に命じて、宝田を消さんとしますが......

     監督三作目ださうですが、既に喜八カラーは現れてゐますね。義理人情の世界が嫌ひな岡本監督としては、やくざの世界を描きながら、それをクールに茶化してゐます。メタやくざ映画。
     三船敏郎は自動車整備工場のおやぢで、あまり出番は多くなく、河津からカネを借りたばかりに、自社工場を悪事の証拠潰しの場所に使はれてゐます。見張りに夏木陽介を付けられて、がんじがらめになつてゐます。最後に怒りを爆発させるシーンは、流石の迫力です。「独立愚連隊」もさうでしたが、岡本監督は「世界のミフネ」を、かかるどうでもいい脇役に起用する胆力がありますねえ。

     インテリやくざの平田昭彦、強面代貸しの田中春男も良いですが、佐藤允の殺し屋が素晴らしい。喜八監督以上にこの役者をカッコよく撮る人はゐません。キザなセリフも微苦笑しながら楽しめます。
     女優陣は、鶴田の息子を預つてくれる白川由美、宝田の彼女・柳川慶子、河津の情婦・草笛光子、目撃者の笹るみ子らで、適材適所と申せませう。草笛さんは今でも元気。楽ちんヒアリング。

     喜八一家は既に存在感抜群。前述の佐藤允以下、天本英世、中丸忠雄(何と警官役)、ミッキー・カーチス(クレジットでは「カーティス」らが顔を見せてゐます。
     まだ後年程諧謔性は見せてゐませんが、東映任侠の対局に立つ、ドライでポップな暗黒街活劇でした。まあ、その分、鶴田浩二は居心地悪さうですが。やはり東宝では彼を活かす企画は難しかつたのでせう。


  • 鑑賞日 2022/06/21

    登録日 2022/06/21

    評点 75


    鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ 


    岡本喜八監督の三作目。

    「仁義の墓場」のモデル、石川力男の「大笑い 三十年のバカ騒ぎ」という文句がこの映画に出てくるのはびっくり。

    後の仁侠映画の常連、鶴田浩二と河津精三郎が東映と同じポジションなのが、ニンマリ。
    岡本喜八監督はアメリカのギャング映画みたいにドライなものにしているが、このご両人は岡本喜八世界に合わない。なぜならふたりとも人情ものが合うような湿っぽさがあるからだ。それが東映の仁侠映画に合っていた。鶴田も東宝でギャング映画に連続出演していたら、のちの仁義に厚い侠客のイメージはなかったのかなあとも思う。でも鶴田浩二には義理人情の仁侠映画こそが本領発揮なのだろうから、東宝ギャング映画では仁侠映画ほどの人気は得なかったと思う。鶴田としても東宝映画ではいまいちだ。

    草笛光子が今とあまり変わらないのがすごいけど、ギャングの 情婦を演じて様になっている。こういう役どころは日本の女優はしっくりこないし、今の女優じゃ誰も演じられないだろう。


  • 鑑賞日 2022/05/26

    登録日 2022/05/26

    評点 65


    鑑賞方法 VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 


    クール・ビューティな映画

    若い鶴田浩二と宝田明が兄弟。宝田明がジャズクラブで歌う歌もカッコいいです。

    この頃の俳優って男性も女性もすごくクールで二枚目。三船敏郎、平田幹彦、白川由美、草笛光子(今とあまり違わないのがすごい。ずー--っとクールビューティ!)、佐藤允、ミッキー・カーティス、夏木陽介。

    ただ、どうもみなさん熱くて一生懸命で、とても悪い人たちには見えません。お金に目がくらんで周囲の人たちを殺すとか思えない。アメリカ禁酒法時代を描いた映画みたいに、ギラギラと欲望をたぎらせた表情とか、たくさん血を吸った拳銃とか、そういう怖さがなくて、みんな目がキレイなんだ・・・。あんまり怖いのも苦手だけど、お茶の間で見てもOKなやくざ映画だなと思いました。


  • 鑑賞日 2022/04/16

    登録日 2022/04/18

    評点 60


    鑑賞方法 VOD/U-NEXT 


    「鶴田・宝田・三船競演の活劇巨篇!」

    岡本喜八監督作品。
    鶴田浩二主演、宝田明と兄弟役。
    三船敏郎は微妙な脇役、佐藤允&平田昭彦&田中春男が良い。
    当時大スターであろう鶴田浩二だがイマイチ好きになれず。
    どうも演技がペラい感じがして苦手。
    岡本喜八らしいヤクザ映画。


  • 鑑賞日 2021/12/27

    登録日 2021/12/27

    評点 74


    鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/PC 


    この映画の登場人物が ネタバレ

    死ぬ前に遺書というのかメモ書きを残し、それに「大笑い 三十年の バカさわぎか」という文言がある。なんと、石川力男の元ネタではないか!? これに気づいたヤツはいるのだろうか。映画としてはマアマアだが、東宝のヤクザものは(俺にとっては)珍しく、宝田明やら三船敏郎やら平田昭彦やらが出てきて面白い面白い。鶴田浩二も東映とはゼンゼンちがう。ラストは特撮でクルマが炎上してエンドマークとなるが、その出方と音楽は怪獣映画そのまんま。まあ音楽が伊福部昭だからね。


  • 鑑賞日 2021/01/19

    登録日 2021/01/23

    評点 64


    鑑賞方法 テレビ/有料放送/日本映画専門チャンネル 


    歯がゆさ満点

    映画の雰囲気はかなり良い。
    ストーリーはありきたりで、演出も物足りないがキャスティングは豪華。
    役どころはナントモだが顔ぶれは一見の価値あり。
    不完全燃焼だが屍累々。
    いっそ外国人ギャングとの三つ巴バトルをクライマックスにすれば盛り上がっただろう。


  • 鑑賞日 2021/01/19

    登録日 2021/01/19

    評点 65


    鑑賞方法 テレビ/有料放送/日本映画専門チャンネル 


    インテリヤクザ

    鶴田浩二のインテリヤクザとそれに嫉妬する武闘派黒崎(田中春男)との闘い、組に利用された弟峰夫(宝田明)との兄弟愛などいろいろな面から描かれている。
    また平田昭彦の兄貴分須藤もかっこいい。平田はゴジラシリーズの科学者というようなイメージだが、ヤクザの方が板に付いている。
    田中春男はさすがにうまい。時代劇のイメージが強いが、こういった悪役もいける。
    岡本喜八が手堅くまとめている。
    なお三船敏郎も出ているが、しょぼくれた修理工場の親父で、かっこいいところは微塵もなかった。


  • 鑑賞日 2021/01/17

    登録日 2021/01/17

    評点 70


    鑑賞方法 テレビ/有料放送/日本映画専門チャンネル 



    人情と裏社会の義理の間で苦悩する鶴田浩二。その後のヤクザ映画にも通じる映画だったが映画史的にはどうなんだろう。そして鶴田浩二ともども平田昭彦が意外にも動けるのにビックリ。佐藤充もいぶし銀のような味があった。

    それにしても岡本喜八はカットのつなぎのタイミングが相変わらず絶妙で早め早めで小気味好い。