昭和２６年、戦争の傷跡から復興の兆しが見え始めた頃。東京から大阪へ嫁いできた女性。サラリーマンの夫との平凡な生活に疑問を抱いていた。そこへ東京から従妹が家出してくる。夫を慕う従妹に不思議な嫉妬を感じ、同窓会で友人たちのそれぞれの生き方を羨む・・・。当時の日常をさりげなく描くさまは見ていて懐かしい。主演の原節子のひとつひとつの表情がいい。女というより女性を感じる。ありきたりの生活がきちんと映画として描かれていく見事な１本。