青空にそびえ立つ鷲霊山、麓の町の人々は魔の山と恐れ、誰も登ろうとしない。ある日、一人の男が散弾銃を肩に鷲霊山に登っていった。途中で数人の怪漢が男を襲ったが、逆にたたきつけられた。頂上に近づいた時、現われた男が散弾銃の男を森の中の西岡製材所に案内した。社長の西岡は渡良次と名乗る男に一目惚れして、用心棒になれといった。その夜、良次は西岡の配下の三人組鎌、勝、寅と町に出た。良次らは西岡の情婦春江がマダムをしているバー“ハッピー”に入った。そこでバーの用心棒ジープの政が持っている真珠のネックレスを良次がみつけてハッとした。それは彼の許婚者の持物で、彼女は何者かに殺されてしまっていた。良次はその犯人を探してここまでやってきたのだ。政と良次の喧嘩を町の私設保安官奥村が止めに入った。奥村は愛妻を二ヵ月前に何者かに殺され、犯人捜査のため保安官になった。が、町の人間は奥村を小馬鹿にし、そんな彼に良次は同情した。奥村が暴漢に襲われ負傷した。彼は良次も一味だと思いこんだ。奥村の妹節子だけは良次を信じていた。奥村の後任に良次が決った。西岡は良次を追い出すため政と対決させた。決闘場の山かげの盆地に、良次は奥村を連れて行った。そこには西岡が密栽培しているケシ畠があった。一味は生阿片を密売していたのだ。良次と政の発射する寸前三人組が襲いかかった。が、良次の早射ちに三人は逃げ出した。そこへ西岡組の配下が現われ秘密を知った六人を皆殺しにしようとした。窮地を逃れた三人組は西岡の事務所を襲って、西岡を殺した。三人組は生阿片を奪い、運び屋の黒沼と西岡に監禁されていた節子を連れて逃走した。黒沼のいった取引場所はウソだった。怒った三人は節子に襲いかかった。そこへ良次が現われ彼女を救った。一行は金のある海岸の別荘に向った。三人組の前に良次は例のネックレスを出した。三人の顔色が変わった。火を吐く散弾銃は三人のコルトをふっ飛ばした。そこにかけつけた警官隊の中に政がいた。彼は麻薬取締官だった。