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     KINENOTE DATA       前日比
会員数 54,723 0
総鑑賞データ数 7,049,553 552
総レビュー数 930,155 88
鑑賞方法別データ数
映画館 1,829,322 171
レンタル 596,661 3
購入 124,523 3
VOD 555,921 137
テレビ 921,859 84
その他 158,322 7

新・男はつらいよ

  • しんおとこはつらいよ
  • ----
  • Tora-san's Grand Scheme

amazon


  • 平均評点

    68.9点(273人)

  • 観たひと

    392

  • 観たいひと

    9

  • レビューの数

    61

基本情報

ジャンル ドラマ / コメディ
製作国 日本
製作年 1970
公開年月日 1970/2/27
上映時間 92分
製作会社 松竹
配給 松竹
レイティング 一般映画
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
カラー/サイズ カラー/シネスコ
メディアタイプ フィルム
音声
上映フォーマット 35mm

スタッフ

監督小林俊一 
脚本山田洋次 
宮崎晃 
原作山田洋次 
企画高島幸夫 
製作斎藤次男 
撮影高羽哲夫 
美術宇野耕司 
音楽山本直純 
録音小尾幸魚 
照明青木好文 
編集石井巌 
製作主任池田義徳 
助監督大嶺俊順 
スチル久保哲男 

キャスト

出演渥美清 車寅次郎
森川信 車竜造
三崎千恵子 車つね
前田吟 諏訪博
倍賞千恵子 諏訪さくら
笠智衆 御前さま
栗原小巻 宇佐美春子先生
横内正 会沢隆夫
財津一郎 泥棒
佐藤蛾次郎 寺男源さん
太宰久雄 梅太郎
佐山俊二 蓬莱屋
二見忠男 弁天屋
三島雅夫 吉田弁護士
津坂匡章 
村瀬幸子 峠の茶屋のおばあちゃん
浜村純 旅行代理店社長
谷よしの 近所のおばさん
北竜介 

解説

「男はつらいよ フーテンの寅」の山田洋次と宮崎晃が脚本を共同執筆し、同作の執筆陣の一人小林俊一の第一回監督作品。シリーズ第四作、撮影は同じく高羽哲夫。

あらすじ

名古屋の競馬で大穴を当てたフーテンの寅こと車寅次郎が久しぶりに懐しの生まれ故郷柴又に帰って来た。柴又では寅のおいちゃん夫婦、妹さくら、その夫博らが寅の噂に花を咲かせていた。寅は百万円を見せびらかせ大得意、日頃の恩返しにとおいちゃん夫婦をハワイ旅行に行かせると大はりきりだった。弟分で今は旅行社に勤める登に準備万端をととのわせた寅は、日一日とハワイの夢に胸はずませるおいちゃん夫婦に有頂点。この噂は近所に知れ、寅の株はグッとあがった。ハワイへ出発する日がやってきた。が、好事魔多し、寅の金を登の社長が持逃げして、旅行の夢ははかなくも消えた。近所の人の手前を気にする夫婦は、夜中にこっそり帰ってきた。そして、寅の提案により、数日を戸締りし、電気もつけないで暮すことになった。だが、その第一日目、留守を承知に押入った泥棒が暗闇の中に三人を発見して大恐慌。この件により事の始終は近所の人たちの知るところとなった。かくして又ぞろ寅さんは柴又から姿を消すハメになった。それから一カ月。おいちゃん夫婦が心配になって、寅は帰郷した。その日から寅の小さな目が輝いた。自分の部屋に下宿する美しい幼稚園の先生・春子に恋をしたのだ。日増しにつのる慕情。春子と生き別れの父が病死し、寅は春子を元気付けようとするが、春子には会沢という恋人がいた。失意の寅。彼はまたまた旅に出た。

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  • 鑑賞日 2024/10/26

    登録日 2024/10/27

    評点 69


    鑑賞方法 テレビ/無料放送/BSテレ東(BSジャパン) 


    また観た

    そろそろこのあたりから、「男はつらいよ」のパターンが定まりつつあったかな。それにしても栗原小巻さん、若くて美しい。


  • 鑑賞日 2024/09/02

    登録日 2024/09/02

    評点 70


    鑑賞方法 その他 


    悪い夢のような,そして泣き笑い

    「悪い夢を見ている」との言は,おいちゃん(森川信)にもおばちゃん(三崎千恵子)にもある.彼と彼女は,ハワイ旅行という夢に巻き込まれており,その原因はやはり車寅次郎(渥美清)にある.寅は,行く先々で問題を起こし,トラブルメーカーとしての彼は,画面に現れるだけで何かよくないことが,そしてバカなことが起こる予感に包まれる.
    冒頭,彼は,峠の茶屋にいて,店をやっている老いた女性(村瀬幸子)との金銭のやり取りで早速にやらかしながら,峠を発ったバスでも乗客たちの迷惑になっている.競馬で「ワゴンタイガー」という車と虎に通じる馬券で大きな賭けに出て,ひと儲けをするが,それがまたトラブルの元になって,ハワイ旅行の悪夢においちゃんとおばちゃんを巻き込むことになる.
    その二人が営む店には近所の住人が集まっている.こうして人や視線が集まるのが寅やとらやのいいところでもあり,悪いところでもある.店では宴会も始まる.景気良く見えたホノルルのポスターも反転し,悲劇の象徴として寅に破られてしまう.登くん(津坂匡章)という寅を慕う弟分も悪気もなく,しでかしてしまう.寅の雪駄履き,赤丸が左胸に見えるジャケットが悲しく見えてくる.飛行場で飛んでいく飛行機だけを眺め,旅行は未遂に終わり,とらやにこっそりと戻り,自分の家の中に息を潜めて隠れながら,声の出ないテレビをつまらなく見ている.戦争中を思い出すなどと愚痴りながら,ひたすらハワイ旅行がおじゃんになったことを近所にバレないように努めている.その状態に忍び込んできた泥棒(財津一郎)によってさらに悲劇的で喜劇的な状況へと向かっていく. アロハシャツも悲しく,帽子を間違える寅は笑えるが,なお悲しい. 
    時に庚申の日は3月5日として迎えられようとしている.春の象徴でもあり,ルンビニー幼稚園の先生をしている宇佐美春子(栗原小巻)が現れている.土手に座るさくら(倍賞千恵子)とおばちゃんが見え,ひと月で寅はまた柴又に戻ってくる.雨の中,笠と蓑を身につけて.
    寅にとって故郷としての柴又のとらやがある.隣の労働者諸君は「スイカの名産地」を高らかに歌い,「春がきた」「メダカの学校」なども幼稚園らしく歌われている.イカを食おうとしているとタコ社長が現れ,場を壊していく.「憲法違反」などと労働者は叫び,座敷の仏壇の戸は,御前様(笠智衆)が寅の父の命日の法事に来たのに開かない.開いたと思えば,ネズミが出てきて,おばちゃんのへそくりも出てきて,笑っていた春子先生は,いつしか泣き出している.彼女の父もこの時,亡くなったからなのだろう.
    水元公園でボートを浮かべている春子先生と寅がいて,周辺のボートの労働者楽団は「ふたりのため」などと歌いながらデートを盛り上げようとしている.おいちゃんは「婦系図」を聞かせて,寅と二人で泣いている.寅の右手薬指の金色の指輪が光る.とらやの二階への階段が特別な存在として見えている.様々なタイミングで転び,つまづく寅がいて,その家族たちは無言の笑顔を見せている.寅の格好がつかないことを家族は心配をしている.そしてまた,とらやの土間に置いてあった自転車の後輪を空転させながら,寅は出ていく.風がわずかに吹き込んでいる.寅の啖呵と取り巻きの笑い声がまた聞こえている.


  • 鑑賞日

    登録日 2024/08/28

    評点 67


    鑑賞方法 選択しない 


    シリーズの中で変化球のような作品

    ハワイ旅行に行けなくなり、世間体から皆でとらやに潜む下りなど可笑しいが、全体的にこじんまりとした内容。でも、だからこそ渥美清や森川信といった芸達者の上手さが光る気もする。シリーズ中、変化球としての魅力がある作品。


  • 鑑賞日 2024/01/19

    登録日 2024/01/19

    評点 80


    鑑賞方法 購入/DVD 


    山田洋次ではありません (その2) 小林俊一です

     公開時に観たはずなのに、中身をほとんど覚えていない寅さん観なおしシリーズ45本目。アットランダムに観てきたが、残すは初期の第4~7作となった。本日はその第4作。公開は54年前なので私は当時20歳、細かいストーリーは覚えておらず、新作を見るように楽しんだ。マドンナは栗原小巻、とらやに下宿する幼稚園の春子先生の役。小巻は後の第36作で、離島の小学校の先生役で登場している。いずれも可憐で美しすぎる先生なのだ。
     シリーズ第3作とこの第4作は、山田洋次監督作品ではない。山田は脚本には参加しているが、監督はテレビ版を演出していた小林俊一だ。ほとんど旅先のロケは無く、主に柴又が舞台のシリーズ中の珍品となっている。
     前半のハワイ旅行騒動から、後半の春子先生との恋物語の顚末はとても自然で、いつもの山田監督作品との違和感はほとんど感じられなかった。森崎東作品の第3作に感じられた、ある種独特の雰囲気が無い分、安心していつもの寅さん失恋物語を楽しむことができたのだ。まあ言い換えれば、小林監督には森作監督のような独特の作家性があまり無かったということだろうか(?)


  • 鑑賞日 2024/01/03

    登録日 2024/01/03

    評点 60


    鑑賞方法 テレビ/無料放送/BSテレ東(BSジャパン) 


    栗原小巻が良し

    いつつもながら、たこ社長の印刷屋の若い衆、ギターで「スイカの名産地」歌ったりして、とても民青チック。寅の旅のシーンが少ないのが寂しい。初期作であり路線がまだ定まってないのだろうね。


  • 鑑賞日 2023/04/22

    登録日 2023/04/23

    評点 69


    鑑賞方法 テレビ/無料放送/BSテレ東(BSジャパン) 


    また観た

    前半は寅さんが巻き起こすドタバタ喜劇、後半はマドンナがらみの悲喜劇。マドンナの扱いがまだまだ軽いかなあ。


  • 鑑賞日 2005/08/12

    登録日 2023/04/22

    評点 70


    鑑賞方法 テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


    前半丸々独立したコントになってる異色作(2005年の感想)

    シリーズ4作目。

    後半はいつも通りのマドンナがらみのエピソードなのだが、
    その後半とは無関係に、前半を丸々使って、
    寅さんとおいちゃん夫婦がハワイ旅行に行った振りをして、
    とらやで息を潜めていて、
    そこに空き巣の財津一郎が絡んでドタバタが繰り広げられるという、
    シリーズの中でも異色の作品。

    この前半が、落語や今のお笑い芸人のコントみたいで、
    かなり面白い。

    おいちゃんが語る婦系図を寅さんが大きなリアクションで聞くといった面白いシーンもあり、
    渥美清、森川信、財津一郎らのやり取りの面白さを堪能できる。

    ----

    監督は小林俊一で、
    3作目の森崎東と共に、シリーズ中で山田洋次が監督をしなかった例外の2作品の1つ。

    彼はフジテレビの社員で、
    映画の原作になったフジテレビのドラマの「男はつらいよ」を演出し、
    映画では、2作目と3作目の脚本と、4作目の監督を手掛け、
    それ以外のシリーズ作の多くで企画担当としてクレジットされている。

    4作目の製作が決まっても体制が不十分だったとかの切羽詰まった理由で、
    苦し紛れで監督もストーリーも異例になったのだろうが、
    それでも、結果的に面白い作品になった。

    (以上、2005年の鑑賞時に書いた感想に、加筆と手直しをした文章)


  • 鑑賞日 2001/11/06

    登録日 2023/04/22

    評点


    鑑賞方法 テレビ/無料放送/テレビ東京 


    (2001年に書いた感想)

    シリーズ4作目で、山田洋次は脚本だけで、監督は小林俊一。

    前半は寅さんとおいちゃん夫婦がハワイに行こうとする話、
    後半はマドンナの栗原小巻がらみの話、
    2つのつながりのない話が1本の映画に入っているという無茶苦茶なことができるのがシリーズものの強みか?

    寅さんのストーリーは毎度代わり映えしないが、
    寅さんとおいちゃんたちが感情的に言い争って、
    寅さんが出ていくあたりのやりとりはやっぱり面白い。

    (以上、2001年の鑑賞時に書いた感想)


  • 鑑賞日 2023/03/11

    登録日 2023/03/16

    評点 78


    鑑賞方法 VOD/U-NEXT/レンタル/PC 


    いつも通りのドタバタコメディ ネタバレ

    競馬で一山当てたのに、全額持っていかれるなんて悲しすぎる。何があったのだろうか


  • 鑑賞日 2011/01/10

    登録日 2023/01/27

    評点 65


    鑑賞方法 選択しない 


    どうせおいらは底抜けバケツ

     シリーズの第四弾、「新・男はつらいよ」であります。今回も監督は山田洋次ではなく、TV版で演出をしてゐたフジテレビ出身の小林俊一。劇場用映画の監督はこれが第一作ださうです。脚本は山田洋次と宮崎晃。
     音楽は勿論山本直純ですが、主題歌の歌詞がいつもと違ひ、「どうせおいらは底抜けバケツ」で歌ひ出す4番が披露されてゐます。さくらがお嫁に行つちやつたので、従来の歌詞(俺がいたんじゃお嫁に行けぬ)はそぐはないと判断したのでせうか。冒頭はまだ桜の開花時期前だつたからか、「梅の花が咲いてをります」。

     名古屋の競馬場で、「車寅次郎」と同姓同名だとして「ワゴン・タイガー」なる馬に注ぎ込んだ寅さん(渥美清)、大穴を当てて気が大きくなり、そのまま名古屋から葛飾柴又の「とらや」までタクシーで帰ります。源公(佐藤蛾次郎)の歓迎ぶりが愉しい。馬で儲けた金100万円で、日頃迷惑をかけつ放しのおいちやん(森川信)、おばちやん(三崎千恵子)にハワイ旅行をプレゼントすると宣言します。嘗ての舎弟で今は堅気の登(津坂匡章)が旅行会社に勤めてゐるので、手配を任せ、近所にも洋行を吹聴する寅でした。

     ところが出発の日、登の会社の社長がカネを持ち逃げしてしまひ、旅行は敢無くパアとなります。鳴り物入りでハワイ行きを宣伝した手前、近所に会はす顔が無いと、こつそり帰宅して居留守を決め込みますが、運悪く泥棒(財津一郎)が入り、その為近所にすべてがバレてしまふ。この件でまたぞろ寅さんとおいちやんは大喧嘩。寅はまた姿を消しますが、今度は僅か1カ月で戻ります。しかし二階の自分の部屋を他人に貸したと知り、まだ激怒。出て行かうとするところに、その部屋の借主である幼稚園の先生・春子(栗原小巻)が帰つてきて、一目惚れした寅は家出をやめるのでした。

     春子先生には生き別れた父がゐて、病気でもう長くないらしい。担当医(三島雅夫)が春子に声を掛けますが、どうも悪い父だつたやうで彼女は見舞に行きません。さうかうする内に、遂に父の死去を伝へる医者からの電話を受ける春子でした。どんな悪い親だつたのか明らかにされませんが、医者は「お父さんは報ひを受けた」と語り、涙する春子。
     一方寅は毎日春子先生の幼稚園で、子供たちと一緒にお遊戯をしてゐます。元気のない春子を気にしてゐましたが、おいちやんが演じる「婦系図」に笑ふ姿を見て、「春子先生が笑つた!」と大喜びします。しかし嬉しい日々は長く続かず、或る日彼女は婚約者の会沢(横内正)をとらやの下宿に招きます。それを知らぬ寅、有頂天で彼女の部屋へ......

     寅さんなりのおいちやん孝行をしたいとの思ひが空回りするのが切ない。寅を理解する唯一の存在が妹さくら(倍賞千恵子)で、兄を不憫がつて涙する場面は、少ない登場シーンの中で印象に残るものになりました。
     マドンナは栗原小巻、御前様(笠智衆)が園長をしてゐる「ルンビニー幼稚園」の先生役です。当時、彼女のファンは吉永小百合の「サユリスト」に対し、「コマキスト」と呼ばれました。美人だし愛想も良いんだけれど、あれほどあからさまに寅が好意を見せてゐるのに、それに応へる様子がないのは前作の新珠三千代同様で、初めから寅を恋愛対象から排除してゐる感じ。父親のエピソードも取つて付けたやうで、あまり有機的に物語に貢献しません。横内正の唐突な登場も同じで、単に寅を諦めさせるための存在ですね。

     良いのは、やはりおいちやん、おばちやん、博(前田吟)、そしてタコ社長(太宰久雄)らのレギュラー陣。最後に寅が去る際に、寝たふりしてゐるおいちやんたちに語るシーンはしんみりします。全体の構成は歪な感じはしますが、所々には注目すべきシーンもあつて、まづまづ愉しい一作でした。

     その他①財津一郎の泥棒が「何も悪い事してゐませんよ」と居直りますが、ガラスを割り、無断で他人の家宅に侵入してゐます。この点を追究して頂きたい。
     その他②名古屋競馬場は2022年に名古屋市港区から、弥富市に移転しました。元の最寄駅は「名古屋競馬場前」から「港北」に改称されてしまつた。こんなスカした名前は面白くない。そのまま親しまれた「土古」(どんこ)駅で好いのにと憤然とした次第であります。