警視庁公安部の警部補・雪平夏見(篠原涼子)は、警察内部の不正が書かれているという極秘文書を追っていた。そんなある日、雪平の家政婦と娘・美央が車に乗ろうとした瞬間、爆発が起こった。家政婦は即死、美央も怪我を負い、警察病院に収容された。その病院に不審な一団が入っていく。連中はいきなり銃を発砲し、病院を強制占拠した。ただちに指揮本部が設置されるが、奇妙なことに人質はすぐに解放された。しかし雪平の娘の姿が無い。まだ院内にいるのだ。テロリストは「警察庁が機密費を不正流用してプールした裏金80億円」を支払うことを要求してきた。何と来院中だった警察庁長官が人質になっていたのだ。警察庁の入江次長(大杉漣)はSAT(テロ対策特殊部隊)を突入させるが、あっけなく全滅してしまう。一方、愛する美央の命を救うため、雪平は密かに病院に潜入する。そこで彼女が見たのは、テロリストの正体が全滅したはずのSAT隊員たちだったという事実だ。リーダーの後藤(椎名桔平)は警察内部の不正を暴こうとして逆に罪を着せられたという過去を持っている男で、警察に復讐しようとしていたのだ。後藤は、不正の黒幕・入江が支払いを拒否するとあっさり人質を射殺してしまった。そして病院内にある強力な細菌兵器を都内全域に流すと脅迫した。一方、公安部の斉木陣管理官(江口洋介)は、雪平を助けるために院内に潜入していた。合流した二人は何とか細菌兵器の蔓延を防ぐことに成功、既に細菌に犯されている美央を救う血清を手に入れることもできた。しかし結局斉木こそが全てを仕組んでいたことを知る雪平。斉木もまたかつて警察の不正を暴こうとして婚約者を殺されていたのだ。警察部隊の突入により後藤は射殺され、事態は一旦収拾したかのように見えた。しかし後日、雪平と決着をつけようとした斉木が、何ものかに狙撃され命を落としてしまう。斉木のやり方を許すことの出来なかった雪平だが、更にその上を行く権力の悪に改めて闘志を燃やすのだった。