ウェディングプランナーとして働く秋村梓(黒木華)のもとに、ある日、親友の郷田叶海(藤間爽子)が命を落としたという知らせが届く。交際している小山澄人(中村蒼)との結婚に踏み出せない梓は、生前の叶海と交わしていたトーク画面に日々の何気ない出来事を送り続けるのだった……。同じ頃、叶海の両親・朋子(西田尚美)と優作(田口トモロヲ)は、とある児童養護施設から娘宛てのカードを受け取る。そして叶海の遺品のスマホに、溜まっていたメッセージの存在を知らせる新たな通知が。そんななか、金婚式を担当することになった梓は、叔母の紹介でピアノ演奏を頼みに行ったこみち(草笛光子)の家で中学時代の記憶をふいに思い出す。叶海とふたりで聴いたピアノの音色。大事なときに背中を押してくれたのはいつも叶海だった。梓は思わず「叶海がいないと前に進めないよ」というメッセージを送る。その瞬間、読まれるはずのない送信済みのメッセージに一斉に既読がついて……。